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【市況】5日の香港市場概況:続落、イベント前で様子見気分が継続


5日の香港市場では主要指数のハンセン指数が続落となり、前日比159.91ポイント安(-0.69%)の23029.71で取引を終えた。H株指数(本土企業株で構成)は同48.91ポイント安(-0.46%)の10637.15、レッドチップ指数(中資企業株で構成)は同8.42ポイント安(-0.19%)の4511.97だった。

指数ウエート最大のHSBC(00005/HK)が上昇するなか、ハンセン指数はプラス圏で寄り付いたものの、ほどなく値を崩した。不動産引き締めへの警戒感などから、この日の中国本土市場が下落してスタートしたことが嫌気された。ただ、節目の23000近辺では下げ渋り、本土株の値動きに追随して下げ幅を縮小する場面もあった。また、8日に米中の経済指標、9日に中国共産党の中央委員会第3回全体会議(三中全会)を控え、様子見気分も継続した。

ハンセン指数の構成銘柄では、康師傅控股(00322/HK)が1.77%続落。台湾で問題となっている食用油の成分不当表示問題を巡り、同社の兄弟会社に当たる味全食品工業も問題の原料油を使用していたことが判明。連想売りを誘った。同じく台湾資本の食品メーカーである中国旺旺(00151/HK)も4.85%値を落した。

一方、HSBCは1.47%上昇。4日大引け後に発表した7-9月期決算では税引き前利益が市場予想を下回ったものの、同社のスチュアート・ガリバー最高経営責任者(CEO)は経営の先行きを楽観。世界経済に回復の兆しが見えるとした上で、自律成長や事業再編に注力し、配当を増やしていく方針を示した。また、自社株買いの実施を検討する考えも明らかにしている。

ハンセン銘柄以外では、ファースト・トラクター(00038/HK)が3.15%続伸。三中全会の開幕を今月9日に控えるなか、李克強首相が農業視察を行ったとの報道が政策支援への思惑を誘った。このほか、中国政府が太陽光発電の新設目標を引き上げたと伝わり、保利協キン能源(03800/HK)など太陽電池関連が逆行高を演じた。

《KO》

 提供:フィスコ

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