【経済】企業決算が公然と漏れる日本

現在、恒例の企業の決算発表（半期）シーズンを迎えている。いつも不思議に思うのは事前に決算内容がニュースで報じられることだ。それもメディアの観測記事ではなく、ほぼ正確な数字が企業の正式発表前に報道されてしまう。報道された後に、企業側から「一部報道されている業績は当社が発表したものではありません」というIRが出るが、正式に発表された数字を見ると報道された通り、という茶番劇が繰り返されている。
　要するに、事前に確実に会社側のどこからか正確な情報が外部に漏れているのである。 しかし、これでは企業の発表スケジュールは一体何だったのかということになり、不公平であろう。事前に漏れるということはインサイダー取引の温床ともなりかねない。 今後はインサイダー取引規制の改正で情報を提供した側も規制されることになるが、企業側から逮捕者続出といった事態にならないように、上記のような慣習の撤廃ないし情報管理の厳正を望みたい。
《YU》

　提供：フィスコ