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【市況】米株式:上昇、1758.65にまで史上最高値更新


米株式市場

SP500は1758.65にまで史上最高値を更新している。22日債券購入は比較的小規模だが、23日は27.5-35億ドルが予定されている。

4日発表予定だった9月雇用統計が22日朝方に発表、非農業部門雇用者数は市場予想を大きく下回った(失業率は7.3%から7.2%に低下、参加率は63.2%で前回と同様に低い)。ただ、ワシントンやバーナンキ議長からイエレン現副議長への引き継ぎといった政治的なことで縮小開始は以前の年内開始からとの予想から更に遅れるとのコンセンサスは雇用統計発表以前からのもので、今回の雇用統計にこのトレンドへの影響は低い。なお雇用統計後、PIMCOのグロス氏は「連銀の縮小開始はまだ先のことで、利上げ時期に至っては2016年後」と予想。ゴールドマンも「弱い雇用統計は3月まで縮小が無いことを示唆」とし、バークレイズも3月を予想している。

先の政治的な理由から連銀は、9月18日に毎月850億ドルでの資産購入維持を発表し、更にバーナンキ議長が利上げの時期に関して失業率が6.5%を著しく下回った後、との見解を示した以降、一層ハト的な立場を取っており、投票権を有するシカゴ連銀のエヴァンス総裁は今週、「資産購入縮小を再考慮するには更に数回の会合が必要と見られる」、「インフレ圧力は感じていない」、「資産購入にリミットは見ない」と発言。同時に「連銀はもっとコミュニケーションを取るべき」と発言している。

個別銘柄では、売上高が市場予想に満たないケースが2012年の決算から多く見られるなかで今四半期もこの傾向は継続。本日ではラージキャップで総合電機大手のユナイテッド・テクノロジー(UTX)、タバコのレイノルズ(RAI)がこれに当てはまる。一方で、動画ストリーミングのネットフリックス(NFLX)がマーケット終了後に発表した決算が予想を上回っている。なお、ネットフリックスのカンファレンスコールではCEO自らが自社の株価について、「現在の状況は2003年時のようなeuphoria状態」と発言。ネットフリックス株は昨日引後、時間外で10%近く上昇していたが現在は0.6%上昇程にまで上げ幅を縮小している。なお、マーケットでは、ブル・マーケットに関して「born on pessimism、 grow on skepticism、 mature on optimism & die oneuphoria」と言う。

S&P 500は14.50高の1759.16前後で推移、ナスダック総合指数27.09ポイント高の3947.14ポイント、ダウ平均株価は124.23ドル高の15516.43ドル前後で推移(日本時間23時25分時点)。

《KG》

 提供:フィスコ

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