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【経済】週刊ダイヤモンド今週号より~信用情報で重大事故が発覚、ソフトバンク対応のお粗末


ソフトバンク<9984>の信頼を揺るがしかねない事態が起きています。顧客の信用情報を誤って登録し、その対応のお粗末ぶりが怒りを招いており、急成長した組織の脆さが露呈した格好となってしまっているようです。

「ソフトバンクにはきちんとお金を払っていたのに、なぜ滞納者としてブラックリストに入れられたのか。ごめんなさいでは済まされない」、ソフトバンク契約者の女性が怒りに声を震わせています。即日発行のクレジットカードを作成しようとしたが、理由がわからないまま審査に落ちてしまっていました。こうしたなか、ソフトバンクから1枚の通知が届き、そのなかには、今年2~3月の間に信用情報の誤登録があったと記載されていました。その女性は、料金を支払済みであったものの、「未払い」とされ、ブラックリストに登録されてしまっていたのです。

今回の被害者はこの女性だけではなく、誤登録の件数は合計6万3133件にも及び、クレジットカードの審査などに影響があった可能性のあるものは1万6827件に達しているようです。また、問題は発覚後の対応とも指摘されています。やり取りをした担当者は誠意のない態度に終始、補償の基準も明確ではないもようです。公表の仕方も、報道発表などはなく、ホームページ上の「お知らせ」に掲げたに過ぎません。

割賦販売は今の携帯電話会社になくてはならないビジネスモデルであり、ソフトバンクがその信頼の根幹を傷つけてしまったことは深刻といえます。また、割賦販売こそがソフトバンク躍進の真骨頂とも言えるものだっただけに、今回の情報の誤登録への対応はあまりにもお粗末と捉えられます。飛ぶ鳥を落とす勢いで急成長を遂げているソフトバンクですが、経営陣による顧客重視の姿勢が正されないようならば、それは大きなツケとして跳ね返ってくると、ダイヤモンド誌では指摘しています。

《NT》

 提供:フィスコ

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