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【市況】11日の香港市場概況:3日ぶり反発、中国の経済指標や3連休を控えて高値圏でこう着


11日の香港市場では主要指数のハンセン指数が3営業日ぶり反発となり、前日比267.02ポイント高(+1.16%)の23218.32で取引を終えた。H株指数(本土企業株で構成)は同120.57ポイント高(+1.15%)の10580.75、レッドチップ指数(中資企業株で構成)は同32.35ポイント高(+0.72%)の4552.60だった。

ハンセン指数は終日堅調に推移し、終値で先月23日以来、約3週間ぶりの高値を付けた。米国のデフォルト(債務不履行)懸念の緩和を受けて前日の米国市場が大きく上昇した流れを引き継いだ。ただ、指数はこの日の高値圏でこう着。オバマ米大統領は債務上限引き上げ案に合意せず、協議は継続されると伝わっており、米財政問題を見極めたいとの姿勢が強かった。また、来週にかけて中国の主要経済指標の発表が相次ぐほか、香港市場は週末が3連休(14日は重陽節の振替)となることも一段の買いを手控えさせた。

ハンセン指数の構成銘柄は、ほぼ全面高。値下がり銘柄は3銘柄にとどまった。値上がり銘柄では、テンセント(00700/HK)が2.24%高と上昇率1位。事業再編によってインド・タイ事業を強化する方針を示したことが買い材料視された。このほか、中国政府が保険会社の資金運用規定を緩和するとの報道を受け、中国平安保険(02318/HK)が1.75%値を上げた。

ハンセン銘柄以外では、電機大手TCLグループ系の2社が明暗を分けた。7-9月期決算での黒字転換見通しを発表したTCL通訊(02618/HK)は12.30%上昇。スマートフォン事業の好調が貢献した。一方、TCL多媒体科技(01070/HK)は3.97%下落。エコ家電補助の終了でテレビ販売が伸び悩み、赤字計上を見込んでいる。

また、ネットドラゴン(00777/HK)が後場急速に切り返し、9.73%高で取引を終えた。同社はこの日の昼休み時間に、スマートフォン用アプリの提供などを手掛ける「91無線」の売却完了に伴い、1株当たり7.77HKドルの特別配当を実施する方針を発表した。一方、9月の新車販売が振るわなかった吉利汽車(00175/HK)は3.52%値を落した。

《KO》

 提供:フィスコ

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