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【通貨】今日の為替市場ポイント:米債務問題に対する懸念は消えず


昨日3日のドル・円相場は、東京市場では97円25銭から97円87銭で堅調推移。欧米市場では一時96円93銭まで下落し、97円27銭で取引を終えた。

本日4日のドル・円は、主に97円台で推移か。米国債の債務不履行に対する警戒感は低下したが、米国の債務問題全般に対する不安感は払拭されていないことから、ドル・円は97円台後半で上げ渋る可能性がある。

3日のNY市場では、NYタイムズ紙が、「ベイナー下院議長がデフォルト阻止に向けて、民主党の協力を得て債務上限引き上げ法案を通過させる用意があることを共和党議員に伝えた」と報じたことでリスク回避的なドル売りは一服し、ドル・円は一時97円38銭まで戻した。

米下院議長の報道官は、「ベイナー議長は米国債がデフォルト(債務不履行)に陥ることはないとの立場を常に示してきた」、「ただし、付帯条件なしで債務上限引き上げ法案を下院で可決するには票が足りないとも述べている」と話しており、債務上限の引き上げが無条件で実行されることはないとみられている。

NYタイムズ紙は「一部民主党上院議員は医療機器への課税案取り消しを検討している」と報じたが、市場関係者は、民主党側がこの案を提示すれば問題はひとまず解決されると予想している。ただし、債務上限を引き上げても1年以内に新たな上限に到達する可能性がある。米国の債務問題を根本的に解決することは極めて困難であることに変わりはない。

《KO》

 提供:フィスコ

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