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【特集】エイジア Research Memo(9):主力3事業で10年以内に売上高100億円を目指す


■成長戦略

エイジア<2352>は長期的には売上高10,000百万円の達成を目指していく模様だ。売上高の構成としては、アプリケーション事業、サービスソリューション事業、海外事業で各3分の1程度の構成を目指している。

また、同社は新たに会社が目指す方向性として、「メールアプリケーションのエイジア」から「eコマース売上UPソリューションを世界に提供するエイジア」というスローガンを掲げている。企業の販売促進活動において、効率的な各種マーケティングサービスをワンストップで顧客に提供するビジネスモデルを構築し、当該分野でリーダー的な地位を獲得することを目標としている。

サービスソリューション事業の強化もその一環で、今後も自社開発ソフトに関連するサービスソリューションを組み合わせることで、事業の一段の成長を図っていく方針だ。サービスソリューション事業では、2013年3月期に資本提携したグリーゼ(メルマガ代行サービス)のように、M&Aも活用しながら効率的に事業強化を進めていく戦略だ。

一方、海外事業に関しても東南アジア各国で2013年3月期より少しずつ実績が出始めている。2014年3月期においては、国内の需要が想定以上に旺盛になってきており、人的リソースの兼ね合いもあって海外での積極的な事業展開は見送る方針だが、国内事業が順調に拡大していけば、海外への事業展開に関しても2015年3月期以降、加速していくものと思われる。以下に最近の状況について簡単に紹介する。

○タイ

2012年3月にタイのソフトウェア開発会社CRESCERE THAIRANDとWEB CASシリーズの独占販売契約を締結し、タイへの本格進出を果たしている。2012年10月以降、クラウドサービスで現地企業向けに契約件数を拡大している。サービス料金は日本の3割強の水準と低価格で設定しているため、売上高は年間で10万円程度と微々たるものだが、eコマースに関して、政府が優遇政策をとっていることもあり、今後の市場拡大が見込まれる。

○マレーシア

CRESCERE THAIRANDのマレーシア拠点において2012年12月から受注活動を開始している。2013年3月期に現地のゲームポータル運営会社から初受注した。

○ベトナム

ベトナムでは長期的な視野に立ち、テストマーケティングや現地販売パートナーを開拓中。現地でのシェアナンバーワンをねらう。日系現地企業からクラウドサービスを受注し、2013年3月期にわずかながら売上を計上した。

○中国

2011年1月に中国の大手通信会社チャイナテレコムと同社の電子メール配信システムのOEM供給で提携した。中国にもメール配信システムはあるが、性能的には格段に同社のシステムが高く、チャイナテレコムでの採用につながった。チャイナテレコムブランドでWebサイトを通じて販売される格好となっているが、まだ売上げ実績は立っていない。チャイナテレコム側で販売促進活動を行っていないのが主因だが、2014年3月期以降に販促活動をスタートする予定となっており、今後の動向が注目される。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《FA》

 提供:フィスコ

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