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【市況】欧米為替見通し:テーパリング(量的緩和縮小)の条件は連邦政府債務上限引き上げ?


本日23日の欧米市場のドル・円は、今週予定されている米国議会での連邦政府債務上限引き上げ協議への警戒感から上げ渋る展開が予想される。


キャンター米下院共和党院内総務は、25日に、連邦政府債務上限を1年間引き上げ、オバマケア(医療保険制度改革)を1年間先送りする法案を審議して採決する、と述べた。

ネジレ状態の米国議会で恒例行事となった、連邦政府債務上限引き上げを巡る「茶番」ともいえる駆引きが再開されることになる。


バーナンキFRB議長は、昨年秋に、量的緩和第3弾(QE3)を導入したが、その理由として、米国議会での連邦政府債務上限引き上げ協議が難航し、年末に向けて「財政の崖」に突進するチキンレースの様相を呈しつつあったことで、金融面でのセーフティーネットを設けた。


そして、今秋も、連邦政府債務上限引き上げ協議が再開されることで、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)では、市場の期待を裏切って、量的緩和第3弾の縮小を延期した。


米国議会で、これまでの茶番同様に、連邦政府債務上限が引き上げられた場合、米国9月の雇用統計が改善していた場合、10月29-30日の連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング(量的緩和縮小)が実施され、予定外の記者会見を開催して説明責任を果たすのではないだろうか。


バーナンキFRB議長は、「財政の悪影響が弱まり成長が次第に加速し、労働市場の伸びが続くこと、インフレ水準が目標に再び近づくことが経済指標などで確認できるのか、今後数回のFOMCで見ていく」と述べている。

《MY》

 提供:フィスコ

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