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【通貨】ユーロ週間見通し:もみ合いか、ユーロ圏製造業PMIなどの経済指標が手掛かり材料に

ユーロ/円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■もみ合い、ユーロ圏経済の緩やかな回復への期待残る

今週のユーロ・ドルはもみ合い。米国の利下げ開始時期は9月以降になるとの見方が浮上したこと、欧州中央銀行(ECB)による6月利下げ観測は後退していないことから、週前半はリスク回避的なユーロ売り・米ドル買いが優勢となった。しかしながら、ユーロ圏経済の緩やかな回復への期待は残されており、週後半にはユーロ売りは一服し、主に1.06ドル台半ば近辺で推移した。取引レンジ:1.0601ドル-1.0690ドル

「伸び悩みか、引き続き中東情勢を警戒

来週のユーロ・ドルは伸び悩みか。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はインフレ抑止に時間を要するとの見解を示しており、引き締め的な現行政策の維持を想定してユーロ買い・ドル売りがただちに拡大する可能性は低いとみられる。中東情勢は予断を許さない状況が続いていることもユーロ買いを抑制する一因となりそうだ。

予想レンジ:1.0550ドル-1.0750

■強含み、日銀緩和継続の思惑残る

今週のユーロ・円は強含み。欧州中央銀行(ECB)による6月利下げの可能性が高まったことや中東情勢の悪化が嫌気されたことでリスク回避的なユーロ売り・円買いが一時活発となった。しかしながら、ユーロ圏経済の緩やかな回復への期待は持続していること、日本銀行は現行の金融政策を当面維持する可能性は高いことから、ユーロ売り・円買いは縮小した。取引レンジ:162円71銭-165円03銭。

■もみ合いか、ユーロ圏製造業PMIなどの経済指標が手掛かり材料に

来週のユーロ・円はもみ合いか。欧州中央銀行(ECB)は6月の利下げを模索しているとみられ、ユーロ買い・円売りがさらに拡大する可能性は低いとみられる。中東情勢の緊迫化もユーロ買いを弱めているとみられる。ただ、ユーロ圏4月製造業・サービス業PMIなど経済指標で景況感の回復が示された場合、リスク回避のユーロ売り・円買いは縮小する可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・23日:4月製造業PMI(3月:46.1)
・23日:4月サービス業PMI(3月:51.5)

予想レンジ:163円00銭-166円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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