【経済】中国アニメ産業が2ケタ成長持続、16年には2.3兆円へ
中国のアニメ産業が2ケタペースの速い成長を続けている。市場調査会社のフロスト&サリバンによると、キャラクター衣料や玩具など派生コンテンツを含むアニメ産業全体の売上高は、13年時点で前年比14.6%増の871億人民元(約1兆6930億円)に達した。これは日本アニメ産業の1兆4910億円を上回る規模。成長率も日本の8.7%より高い水準で推移している。
中国アニメ産業の売上高推移を見ると、13年は09年との比較で2倍以上に膨らみ、5年間の成長率は年率平均で24.0%を記録した。16年には1453億人民元(約2兆2825億円)まで拡大し、日本の1兆7267億円を大きく上回る見通し。13年との比較で1.6倍に伸び、5年間の年平均成長率は18.6%となる計算だ。
国民所得の増加やインターネットの普及に加え、政策面での追い風が中国アニメ産業の成長を促しているという。中国政府はアニメを含む文化産業の発展を積極的に支援している。フロスト&サリバンもまた、「1人っ子」政策の緩和に伴い、アニメ産業の主要ターゲットである児童や青少年の人口が増えていくと予測した。
フロスト&サリバンの分類によると、中国のアニメ産業はテレビや映画などの中核コンテンツが売上高全体の16.7%を占める(13年)。残りの83.3%は、キャラクター衣料や玩具、ライブエンターテイメント(コンサートやミュージカル)などの派生コンテンツから成る。
なかでもキャラクター玩具が全体の37.6%と、最も高いウエートを占める。13年の売上高は前年比13.9%増の328億人民元に拡大した。16年には570億人民元へ膨らみ、全体に占めるウエートは39.2%に拡大すると予測されている。
このほか、キャラクター衣料の13年売上高は20.2%増の149億人民元。フロスト&サリバンでは、16年の売上高が272億人民元まで増加すると試算している。全体に占める比率に関しては、13年の17.2%から16年に18.7%まで上昇する見通し。
【亜州IR】
《ZN》
提供:フィスコ