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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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9831 ヤマダホールディングス

東証P
440.0円
前日比
-33.0
-6.98%
PTS
441.1円
23:56 04/16
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
12.7 0.49 2.95 12.73
時価総額 4,254億円
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決算発表予定日

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有賀泰夫の有望株リサーチ  ニトリHD


●ニトリホールディングス <9843>
―家具で培った競争力を武器に多商品展開―

 ニトリホールディングス <9843> がみんかぶのコラムに初めて登場したのは2014年4月1日のことでした。

 それから9回登場していますが、大枠で右肩上がりですので、どこで買っても儲かっています。もっとも、一番最初の記事で買って、ずっと持っている人が一番儲かっていることになりますが。

 さて、株式投資にはいろいろなスタイルがあります。株式投資を売り買い、つまりトレードと考えている人。株式投資は長期投資と思っている人。それぞれに一長一短がありますが、株式投資のリターンの分析から言えば、長期的に成長する株に、長期で投資することが最も儲けやすいということになります。

 もちろん、1989年までならいざ知らず、ダメ会社を長期に持てば、大変なことになる時代です。長期に持つ場合は、その企業の長期的な成長を見通せるかどうかが、最大のポイントになることは言うまでもありません。

 ニトリは家具の会社で、すでに家具では50%以上のシェアとも考えることができます。ある業界で50%もシェアを取れば、それまでのように成長できないのが一般的です。そこで、大多数の会社は自社の主要商品とは別のカテゴリーの商品を販売しようとします。典型的なわかりやすい例は、セブン・イレブンです。

 食品中心に日用品を販売していましたが、すぐ食べられるおにぎりで巨大市場を作り、公共料金の振り込み、宅急便、ATMなどなど新規の市場を次々取り込んで、成長を続けています。もちろん、今はセブン&アイ・ホールディングス <3382> という会社になっていて、お荷物を山のように抱えていますので、投資対象としては適切ではないと思っていますが。

 当然、業界で高シェアを取った会社は多角化を狙いました。ユニクロ(ファーストリテイリング <9983> )、青山商事 <8219> 、ヤマダ電機 <9831> などなどですが、ことごとく失敗し、未だに本業が90%前後を占めています。

 しかし、ニトリはすでに家具のウエイトは40%を切って、どんどん下がっています。一体何が売れているかというと、寝具やカーテンはわかりやすいでしょうが、軽家電、家庭雑貨、台所用品、浴室用品など、家の中にあるありとあらゆるものを売場に置いています。これは、家具を自社で企画して安く作って売るノウハウが、他の商品に使えることと、家具の集客力が極めて強いため、顧客がそのほかの商品を次々買うためです。

 かつてイオン <8267> を代表とする総合スーパーが食品の販売力やSCの展開で食品以外の商品にどんどん範囲を広げて成功するかに思われた時期がありました。しかし、肝心の食品の競争力で地域の食品スーパーに負けて、家具や衣料品、家電は専門店に取られ、どんどん衰退してしまいました。

 今、ニトリで売れている商品は、いわば総合スーパーが扱っていた商品の中で、どこで買ってもいい商品です。ならば、しょっちゅう行くところで買うという流れです。日本の専門店で、その市場を独り占めしようとしているのがニトリということになります。これが、ニトリが成長し続ける理由です。

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