信用
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)のみができる銘柄
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9753 アイエックス・ナレッジ

東証S
1,129円
前日比
+9
+0.80%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
9.9 1.29 2.66
時価総額 122億円
決算発表予定日

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明日の株式相場戦略=中小型株人気、燎原の火のごとし

 需給がつかさどる相場が続いている。強気方向に進む振り子は未だリターンする気配をみせない。週明け25日の東京株式市場は、首都圏と北海道で緊急事態宣言が解除される方向となったことを素直に好感、日経平均は約2カ月半ぶりとなる2万700円台に歩を進めた。第2次補正予算の編成に期待する動きもあるようだ。

 今晩の米国株市場が休場ということもあって外国人投資家の参戦はまばらであり、したがって全体売買代金も盛り上がらず1兆7000億円台にとどまった。通常であれば閑散商いのレッテルを張られる状況だが、実態は全く違う。中身を見れば東証1部の86%の銘柄が上昇する展開で、全面高に近いムードといってよい。特に材料株人気は燎原の火のごとし、コロナ収束後の世界で相対優位なポジションを確保すると思われる銘柄を、次から次へと物色していく、局地的バブル相場の様相すら呈している。

 特に年初来高値圏を走るマザーズ指数の強さは個人投資家のセンチメントに陰りがないことを象徴している。短期回転売買の積み重ねで構築された上昇トレンドだが、割り切った投資マネーによって描かれた相場は思った以上に足腰が強い。中国全人代で「香港版国家安全法」を制定する方針が香港政府の頭越しに示されたことは、由々しき事態できょうの香港株の動きにも反映されたが、これは米中対立の先鋭化を助長するという点で東京市場にとっても看過できないネガティブ材料である。しかし軟調な香港株を横目に、それを気にする動きも見せない。ショートポジションを積んでいる側にとっては白旗状態の強さだ。

 個別ではシステム開発やITソリューション周辺の銘柄に引き続き買いが集まっている。そしてデジタルシフトを背景とした付加価値の高い情報サービスを支える5G、更にその次世代通信インフラの基盤を担う半導体・電子デバイス関連メーカーへと物色の矛先が広がっている。有卦に入るNECグループからスピンアウトしたシステムインテグレーターのNECネッツエスアイ<1973>は連日の上場来高値更新と気を吐いている。NEC系で出遅れ気味のキーウェアソリューションズ<3799>なども継続注目しておきたい。

 このほか、デジタルトランスフォーメーション(DX)関連ではフォーカスシステムズ<4662>やCIJ<4826>が一気に上放れたが、中低位株で直近取り上げたアクモス<6888>が派手なパフォーマンスをみせ、14年ぶりの高値圏に浮上。日々の売買高は時価総額50億円台の小型株とは到底思えないダイナミズムを漲(みなぎ)らせている。ここ細かい調整を入れながらもジリジリと下値を切り上げているアイエックス・ナレッジ<9753>や、TDCソフト<4687>なども上値慕いの動きを強めており要マークだ。

 電子デバイスメーカーではまだ低位株の範疇にあるキョウデン<6881>が強い動き。きょうは75日移動平均線を足場に長い陽線を示現したが、5月19日の戻り高値324円を払拭したことで上昇スイッチが入る可能性がある。また、半導体・電子デバイス業界向け人材派遣で実力を有する日総工産<6569>も急動意しているが、テクニカル的には日足一目均衡表の厚い雲を抜けつつあり、目を配っておきたい。

 株式市場は局地的にバブルの色を帯びているが、一般的にはコロナ終息後も消費者のデフレマインドが続く。そうしたなか100円ショップのワッツ<2735>の上値追いに弾みがついている。この動きは単発的なものではなく太い流れとして捉えておきたい。北陸や東海エリアなどを中心に生活必需品の大型ディスカウント店を展開するPLANT<7646>などは穴株的素地を持っている。

 日程面では、あすは4月の企業向けサービス価格指数、4月の白物家電出荷額、3月の全産業活動指数など。海外では、米国で重要経済指標が相次ぐ。5月の米消費者信頼感指数、4月の米新築住宅販売件数、4月のシカゴ連銀全米活動指数、3月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数など。なお、マレーシア市場は休場となる。
(中村潤一)

出所:MINKABU PRESS

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