貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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9749 富士ソフト

東証P
6,090円
前日比
-50
-0.81%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
18.2 3.09 1.38 3.41
時価総額 4,105億円
比較される銘柄
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システナ
決算発表予定日

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サイバネット Research Memo(2):CAEのリーディングカンパニーとして30年以上日本のものづくりを支援


■会社概要

1. 会社概要
サイバネットシステム<4312>は、CAEのリーディングカンパニーとして30年以上にわたって、製造業の研究開発部門や設計開発部門、あるいは大学や政府の研究機関に幅広い分野のCAEソリューションを提供してきた。世界の著名で最先端な製品の代理店として最適なソリューションを選択し、テクニカルサポートや立ち上げ支援を始めとする付加価値を加えてプロデュースしてきた。さらにIT分野でも資産管理、セキュリティ管理、コンプライアンス管理などユニークなソリューション、及びコンサルテーションによるトータルサポートで実績を積み上げてきた。

2017年12月期第2四半期時点での事業別売上構成を見ると、CAEソリューションサービス事業が63.3%、ITソリューションサービス事業が17.7%、開発子会社が14.2%、販売子会社が4.8%となっている。

2017年12月第2四半期時点での形態別売上構成を見ると、代理店ビジネスが最も大きく72.3%となっており、次いで自社開発製品が17.3%、サービス提供が10.3%となっている。また、地域別の売上構成は、日本が83.0%と最も大きいことが分かる。

2. 沿革
同社は米国Control Data Corp.の日本法人である日本シーディーシー株式会社が、1985年4月にリモート・コンピューティング・サービスを目的としてサイバーネットサービス事業を分離、独立させることにより設立された。1989年4月に神戸製鋼所<5406>が全発行済株式を取得し子会社化したが、神戸製鋼所が事業を再構築した1999年10月に富士ソフトABC(株)(現富士ソフト<9749>)へ売却され、100%子会社となった。その後も主力商品の「MATLAB」(マットラブ)、「ANSYS」(アンシス)などCAEソフトウェアの普及につれ、業績が順調に拡大してきている。2001年10月にJASDAQ市場に株式を公開し、2003年8月に東証第2部へ上場し、2004年9月には東証第1部へ指定替えされた。

東証1部上場後は、国内においては2005年4月に(株)ケイ・ジー・ティー(高度な可視化技術とネットワーク関連のソフトウェアを保有)、同年8月に(株)プラメディア(プラスチックCAE事業を専業とする)を相次いで子会社化し、CAE事業の補完・増強を図っている。さらに、2006年5月に(株)京浜アートワーク及び(株)EDAコネクトの営業の全部を譲り受け、エレクトロニクス分野の事業領域を拡大した。一方で日系、外資製造業の中国進出が進むなか、CAEに関する技術力を生かし、中国においても日本と同レベルの技術サービスが提供できる環境を用意するため、2004年12月に西希安工程模擬軟件(上海)有限公司を設立(2013年12月期に莎益博設計系統商貿(上海)有限公司に経営統合)し、CAEに関するコンサルティング、受託解析、教育等の技術サービスの提供を開始した。また、2006年8月に、EDAビジネス拡大戦略の一環としてEDAに特化した莎益博設計系統商貿(上海)有限公司(現:莎益博工程系統開発(上海)有限公司)を設立した。2008年7月には台湾での事業立ち上げを目的として台湾のタ思科技と合弁で光学系、電気・電子系を中心に制御系、数式処理系等のCAEソリューションサービスを展開する思渤科技股フン有限公司を設立した。さらに、2012年3月にCybernet Systems Korea Co.,LTD.を設立し(2015年6月にビジネス戦略見直しのため清算)、アジア地域の拠点設置、拡充に注力する。

2009年7月に「MATLAB」の販売代理店業務が開発ベンダーの日本法人へ移管されると、以降は自社製品のウエイトを高める戦略に転換した。2009年7月に米国Sigmetrix,L.L.C.(以下、Sigmetrix:公差※1解析ソフトの開発、販売、コンサルティングを行う)を子会社化したのに続き、2009年9月にはカナダWATERLOO MAPLE INC.(以下Maplesoft:対話的な数式処理ソフト(STEM※2コンピューティング・プラットフォーム)である「Maple」やシステムレベルモデリング・シミュレーションツールの「MapleSim」などを開発、販売する)を、さらに2010年7月にはベルギーNoesis Solutions NV(以下、Noesis:PIDOツール※3の開発、コンサルティングを行う)を100%子会社化した。

※1 公差:設計時に設定した寸法が持つことのできるばらつきの許容範囲。
※2 STEM:科学、技術、高額、数学(Science, Technology, Engineering and Mathematics)という総合的な分野の総称。
※3 PIDO:(ピド:Process Integration& Design Optimization)CAD/CAEを活用した製品開発プロセスを自動化・統合化・最適化することで、品質向上、開発期間の短縮、開発コストの削減に貢献する全体最適化ソリューションツール。


3. グループ概要
同社グループは、同社及び親会社の富士ソフトと、海外ソフトウェア開発子会社3 社(米Sigmetrix、カナダMaplesoft、ベルギーNoesis) と海外販売子会社2 社(中国・莎益博工程系統開発(上海)、台湾・思渤科技股フン有限公司) を含む連結子会社12 社で構成されている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 内山 崇行)

《TN》

 提供:フィスコ

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