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コネクシオ Research Memo(4):販売台数減により減収となるも、収益性改善で営業利益は増益を確保


■業績動向

1. 2017年3月期の業績概要
● 損益状況
コネクシオ<9422>の2017年3月期の業績は、売上高が前期比7.6%減の260,016百万円、営業利益が同8.4%増の9,978百万円、経常利益が同8.1%増の10,046百万円、当期純利益が同5.2%増の6,469百万円と減収増益となった。

減収になったのは、新規契約に対する過度な優遇策の是正等の動きで端末の実質購入価格が上昇し顧客の買い控えが発生、販売台数が前期の288.0万台に比べ7.2%減の267.7万台へ減少したことが主要因。しかし売上総利益は、価格競争の沈静化に加えて、光回線の獲得やタブレットの販売等に注力した効果が顕在化し、顧客1人当たりの収益が増加したために、前期比4.4%増の48,260百万円と小幅ながら増益を確保し、売上総利益率も同2.2ポイントアップの18.6%となった。一方、販管費は、販売員の待遇改善による人件費の増加や外形標準課税の増加等により、前期比3.4%増の38,282百万円となり、販管費比率も14.7%と前期比1.5ポイント上昇した。この結果、営業利益率は3.8%と前期比0.5ポイント改善し、営業利益は9,978百万円(同8.4%増)と前期比で増益となった。

2. 四半期毎の推移
(1) 販売台数の推移
2017年3月期第4四半期の販売台数は、73.9万台となり前年同期比では9.2%減となった。前年度(2016年3月期)に実質購入価格上昇前の駆け込み需要があったことから、その反動で、2017年3月期の販売台数は全四半期で前年同期比マイナスとなった。

(2) 売上高と営業利益の推移
その一方で、売上高と営業利益の推移は以下のようであった。販売台数の減少により売上高は全四半期で前年同期比減収となったが、収益性の改善により営業利益は第2四半期以降、前年同期比で増益となった。特に第4四半期の営業利益は3,148百万円(前年同期比6.3%増)となり、四半期として過去最高益を更新した。

3. セグメント別状況
各セグメントの状況は以下のようであった。

(1) コンシューマ事業
端末の実質購入価格の上昇などから販売台数が減少し、売上高は前期比7.9%減の242,954百万円となった。内訳では、商品売上高が同9.7%減の180,884百万円、手数料収入も同2.3%減の62,070百万円といずれも減収となった。その一方で、タブレットや光回線の販売強化、従来型の携帯電話からスマートフォンへの買替え促進、スマホ教室開催などによる顧客満足度の向上等の営業努力によって顧客1人当たりの収益が向上し、結果として営業利益率が改善し、セグメント営業利益は前期比11.3%増の11,796百万円となった。

(2) 法人事業
法人事業は、売上高が前期比2.4%減の17,061百万円となったものの、モバイルヘルプデスク等の法人向けソリューショサービスの獲得が伸長したこと、プリペイドカードの販売も引き続き堅調に推移したことなどから全体の収益性が改善し、営業利益は同1.8%減の2,115百万円とほぼ前期並みを確保した。特に第4四半期だけを見ると、営業利益は667百万円(前年同期比6.0%増)となっており、改善の兆しが出ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《HN》

 提供:フィスコ

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