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9366 サンリツ

東証S
919円
前日比
+10
+1.10%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
9.1 0.47 3.16 138
時価総額 55.2億円
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決算発表予定日

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サンリツ Research Memo(9):2020年3月期に売上高16,500百万円、営業利益950百万円を目指す


■サンリツ<9366>の中期経営計画

1. 新ビジョン
倉庫能力の向上と新規顧客の拡大に対し大型投資以外での成長も図る必要が出てきた。こうした課題に対し新たなビジョン「オペレーションからソリューションへ」を打ち出した。従来、梱包技術を駆使して顧客の指示どおりに最終ユーザーに届けることをグッドオペレーションとしてきたが、今後はグッドオペレーションに加え、新設された統括部門により創出される各事業のシナジーを生かして、顧客にとって最適解となる物流ソリューションを提案、それを背景に事業規模を拡大していく考えである。こうして策定されたのが、2018年3月期を初年度とする中期経営計画である。

2. 中期経営計画
同社は中期経営計画で、2020年3月期に売上高16,500百万円、営業利益950百万円、経常利益860百万円、ROE6.3%(参考数値)の達成を目指している。このため営業体制を再編、ソリューション営業に特化した統括部門を設置して事業間に横串を刺しシナジーを創出する一方、取扱製品群別に営業ターゲットを明確化し、効果的かつ効率的に新規顧客開拓を進める方針である。

精密機器と医療機器では、好立地に大型のノンアセット型拠点を新たに複数開設し、高度な庫内オペレーションと組み合わせたソリューション営業を展開、他社と差別化する考えである。なかでも、精密機器は高単価製品をターゲットに、梱包技術やリードタイムの短縮、緊急案件への対応といった強みを生かして新規顧客を獲得する方針である。医療機器は高度医療機器メーカーをターゲットに、セキュリティや庫内環境など従来の強みに加え、仕様やITを顧客のニーズに合わせることで高付加価値の倉庫内オペレーションを提供する計画である。2017年11月に大手顧客向けに「AutoStore」導入を公表、2018年春に稼働予定となっている。工作機械は現有キャパシティーを生かし、日米中各拠点を通じた国際物流を展開する方針である。さらに、不採算案件を絞るとともに、港湾に隣接した大型梱包設備や時間短縮・コスト削減への対応力などの強みを生かし、既存顧客との取引を深掘りしてグループ全体で顧客の物流シェアを引き上げる考えである。

これらにより、2020年3月期の取扱製品群別売上高は、大型精密機器3,490百万円(2017年3月期実績3,049百万円)、小型精密機器6,035百万円(同5,212百万円)、医療機器が2,560百万円(同2,067百万円)、工作機械が3,380百万円(同2,798百万円)を計画している。なお、米国では既存顧客の深掘りによりスチール梱包を含めた工作機械の取扱い増加を図り、中国では梱包技術を生かした営業展開を図るとともに材料費など経費削減を進めて黒字化を目指す。強みである梱包技術を海外でも展開することで、顧客ごとに最適化した国際輸送ネットワークを構築する考えである。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《NB》

 提供:フィスコ

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