9201 日本航空 東証1 13:10
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2016年09月13日16時39分

アドベンチャー Research Memo(1):格安航空券予約販売サイト運営、世界展開を含むシェアと事業領域拡大に挑む


アドベンチャー<6030>は、格安航空券予約販売サイト「skyticket(スカイチケット)」の運営を主力としている。また、「skyticket」内にて、各種旅行商品(旅行保険、ホテル、レンタカー予約等)を取り扱うほか、生活予約サービス(マッサージ、歯科医院等)への拡充も図っている。LCC(Low-Cost Carrier:格安航空会社)の躍進等を背景として横断検索の需要が高まるなかで、利便性(ネットで24時間、横断検索や予約が可能)や価格優位性(低価格商品の提供、国際線の手数料が無料)、多言語化(18ヶ国語対応)による価値提供により事業を拡大してきた。LCCだけでなくJAL(日本航空<9201>)やANA(ANAホールディングス<9202>)などの大手を含め、国内線17社、国際線400社以上の幅広い航空券を取り扱っているところにも強みを持つ。顧客層の中心は20代から30代であり、50%を超える高いリピート率を誇る。

2016年6月期の業績は、営業収益が前期比77.7%増の2,683百万円、営業利益が同80.8%増の286百万円と大幅な増収増益となった。多言語化の効果などにより「skyticket」が順調に伸びたこと加えて、スマートフォンアプリの提供開始や他社との提携による販路拡大が奏功し、申込数及び取扱高がそれぞれ大きく伸長した。一方、損益面では、成長加速に向けた広告宣伝費やシステム投資(サービス及び分析機能の強化等)などへの先行費用が増加したものの、増収により吸収したことで営業利益率は10.7%(前期は10.5%)とほぼ同水準を維持した。

2017年6月期の業績予想について同社は、営業収益を前期比30.4%増の3,500百万円、営業利益を同46.4%増の420百万円と見込んでいる。既存事業の成長と新商品の投入が業績の伸びをけん引する想定である。また、損益面でも、引き続き広告宣伝費の積極投入のほか、システム投資や世界展開に向けた先行費用の拡大を見込んでおり、営業利益率は若干改善する程度にとどまる見通しである。弊社では、足元の状況が前期後半からの勢いを引き継ぎ好調に推移していることや、他社との提携による販路拡大及び新商品の投入による業績寄与、世界展開に向けた布石の進展などを勘案すると、同社の業績予想は固めの水準であるとみている。したがって、各施策の進捗を含め、業績の推移を注意してフォローする必要があろう。

同社の成長戦略は、世界展開を含む既存事業のシェア拡大と事業領域の拡充の大きく2軸である。特に、世界展開については、有力なグローバルメタサーチ(旅行検索サイト)との連携などにより、OTA※の普及が十分に進んでおらず、比較的競合が少ないアジアを中心に据える方針であり成長余地は大きい。また、事業領域の拡充については、新商品の投入(ラインナップの強化)により「総合予約プラットフォーム」の確立を目指すものである。航空券予約という旅行の入り口で顧客接点を握る同社にとって、そこから展開できる事業機会の可能性は大きい。また、20代から30代のロイヤリティの高い顧客基盤は、他社との提携を進める上でも有利に働くであろう。今後の課題は、成長スピードをいかに早めていくのかにあるが、経営資源(人材や資金、時間など)が限られているなかで、恵まれた事業機会の取捨選択や優先順位の付け方が重要なポイントになると考えられる。

※OTAとは「オンライントラベルエージェント」の略で、店舗を持って営業活動を行っている従来型の旅行会社に対し、インターネット上だけで取引を行う旅行会社のこと。

■Check Point
・2016年6月期は大幅な増収増益で着地、他社提携による販路も順調に拡大
・2017年6月期は引き続き増収増益を見込む、世界展開の布石にも取り組む考え
・2016年6月期は初めて配当を実施、1株当たり22円

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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