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9067 丸運

東証S
279円
前日比
-3
-1.06%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
16.8 0.33 3.23
時価総額 80.8億円
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決算発表予定日

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丸運 Research Memo(3):2018年3月期第1四半期はすべての部門で増収


■業績動向

丸運<9067>の2018年3月期第1四半期決算は、営業収益が前年同期比6.7%増の11,831百万円、営業利益は同83.8%増の182百万円、経常利益は同62.5%増の232百万円、親会社に帰属する四半期純利益は同2.4倍の140百万円となった。

セグメント別では、すべて部門で増収となり、流通貨物、国際貨物、石油輸送が増益で、貨物輸送、潤滑油・化成品、その他がほぼ横ばいとなった。この中で営業収益の規模は294百万円と小さいながら、流通貨物が6割以上の増収、経常利益が29百万円(前年同期は4百万円の損失)、国際貨物が営業収益1,599百万円(前年同期比19.2%増)、経常利益が29百万円(前年同期は17百万円の損失)となるなど好調が目立つ。

流通貨物は、玉ねぎが近年にない大豊作となり、取扱数量が拡大したほか、前期に開所した神奈川流通センターでの共同配送物流事業などが貢献した。一方、国際貨物においては、海上貨物、航空貨物ともに拡大し、海外事業でも中国国内での貨物輸送が好調に推移している。

一方、利益面においては、コスト削減を徹底させたことが大きい。とりわけ、この面で同社において大きな課題になるのは、東燃ゼネラル石油(株)とJXホールディングス(株)が統合しJXTGホールディングスが誕生したことで、合併に伴い1,000億円の統合シナジー効果を創出、その余波は避けられず、これへの対応が急務となっていた。そこで、同社では時間、仕事量をコントロールできる業務とできない業務を仕分けし、できる業務についてはコスト2割カットを実践。その効果が現われた。特に、石油輸送では2018年3月期第1四半期の経常損失が22百万円と前年同期から17百万円減少した。損失計上ながら着実に改善が進んでいる。

2018年3月期の通期予想は、営業収益が前期比1.9%増の48,000百万円、営業利益が同17.9%増の1,038百万円、経常利益が同12.4%増の1,100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同24.9%増の715百万円を見込んでいる。

全体のパイが縮小傾向にある石油輸送や、潤滑油・化成品は守りの姿勢となるものの、引き続き国際貨物の好調を見込む上、流通貨物が取扱数量の増加に加えて新規案件もあり、初の黒字化を見込む。さらに、貨物輸送では通運部門は伸び悩みながらも、物流部門が大阪府の堺市8月にオープンした物流センターの効果で、関西地区で大阪湾岸部の顧客が増加している。これらの寄与で2ケタ増益を確保する。

一方、財務体質も改善に向かっている。同社はここ数年で、有利子負債の削減に努め、2015年3月期末で6,070百万円あった有利子負債は2017年3月期末には4,992百万円まで減少。さらに、2018年3月期第1四半期末段階で、短期借入金が前期末の3,305百万円から3,268百万円に、同じく長期借入金が1,687百万円から1,399百万円にそれぞれ減少するなど、返済を進めている。その結果、2018年3月期第1四半期末現在で、自己資本比率は前期末の55.6%から57.1%に上昇した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)

《HN》

 提供:フィスコ
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