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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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8919 カチタス

東証P
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17.3 4.03 2.74 0.39
時価総額 1,549億円
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輝く高収益、「ROE10%超」内需好業績リスト〔第1弾〕29社選出 <成長株特集>

 本特集では、株主から預かった資金を使っていかに効率的に利益を出したのかを示す「ROE(自己資本利益率)」が高い銘柄にスポットライトを当てた(7月11日現在)。ROEが高く、かつROEの向上が続く企業は経営の効率化が進んでいると評価され、国内外の機関投資家が投資先候補に選定することが期待される。また、個人投資家の間でもROEの高さに着目して投資する動きが広がっており、ROEは重要な投資指標として注目度が高まっている。

 今回は世界景気の先行き懸念が強まるなか、外部環境の影響を受けにくい内需関連の好業績銘柄に照準を合わせた。下表では、サービス、医薬品、小売、情報・通信、食品、不動産、陸運といった内需セクターの3月期決算企業を対象に、(1)時価総額が500億円以上、(2)20年3月期のROEが10%以上、かつROEが2期以上連続で向上を見込む、(3)今期の最終利益が増益見通し、(4)自己資本比率が20%以上といった条件を満たした29社を選び出し、今期ROEの前期実績に対する上昇幅が大きい順に記した。

 ROE上昇幅トップとなったのは、看護師と介護職の人材紹介でシェアトップを走るエス・エム・エス <2175> 。20年3月期は深刻な人手不足が続く介護職向け人材紹介の高成長が継続するうえ、主力の医療向け人材紹介も伸び、最終利益は前期比20.1%増の50.6億円と10期連続で過去最高益を更新する見通しだ。また、介護事業者向け経営支援サービス「カイポケ」、アジア・オセアニアで医薬情報サービスを展開するMIMSグループを中心とする海外事業も成長が続く。高齢化の進展とアジアの経済成長を背景に同社の活躍余地は大きく、今後も高成長の継続が期待される。

 2位に入ったのは製造派遣・請負大手の日総工産 <6569> 。同社は長期の取引で信頼関係を構築したアカウント企業へ技能社員を重点的に配属することで契約単価の引き上げに成功している。19年3月期は自動車業界をはじめとした顧客の旺盛な需要を背景に、売上高が前の期比16.8%増の691億円、最終利益が同2倍の20.5億円と躍進した。20年3月期も2ケタ増収増益を計画、売上高、最終利益とも過去最高の更新が続く見通しだ。また、車載や5G通信、IoTといった電子デバイス分野の取引拡大に注力し、中期経営計画では最終年度の22年3月期に売上高1012億円、最終利益50億円の目標を掲げる。

 人材関連では上位2社のほか、8位に人材派遣大手のパーソルホールディングス <2181> がリストアップされた。20年3月期は転職市場の拡大を追い風に人材紹介事業の高成長が継続するほか、人手不足の長期化を背景に派遣・BPO事業の需要も強く、売上高は初の1兆円大台乗せを狙う。業績好調を踏まえ、今期の配当は前期比5円増の30円を計画するなど株主還元にも余念がなく、株価は年初来高値圏を走っている。

 5位に入ったのは「桃太郎便」で知られる丸和運輸機関 <9090> 。20年3月期は最終消費者への“ラストワンマイル”に特化した当日お届けサービスの受注拡大に引き続き注力し、急成長するネット通販需要を取り込むほか、低温食品物流ではさらなる機能強化を進める構えだ。今期の売上高は前期比16.8%増の1000億円、最終利益は同19.7%増の46.7億円と2期連続の2ケタ増収増益を計画、配当は前期比7.4円増の43.8円に増配する方針である。業績成長への評価は高く、昨年末からの株価上昇率は69%と高パフォーマンスをみせている。

 6位の森永製菓 <2201> は20年3月期に最終利益が前期比13.1%増の145億円と2期連続の最高益更新を見込む。「ハイチュウ」など主力ブランドの強化やニーズが高まる健康分野の商品拡充に注力するとともに、商品規格の見直しを進め、原材料費や物流費といったコスト上昇を吸収する。今期予想ROEは15.04%と前期実績を1.85ポイント上回る見通しだ。業績拡大に加え、3月に170万株(発行済み株数の3.27%)の自社株買いを実施し、自己資本が減少したこともROE上昇につながっている。

 ROEの連続上昇期数が多い銘柄に目を向けると、17位の日本ユニシス <8056> 、22位のJCRファーマ <4552> 、27位のTIS <3626> の3社が8期連続で並んだ。日本ユニシスはシステムサービスやアウトソーシングの好調が続く。なかでもエネルギーマネジメントやMaaS、QR決済サービスといった手数料型のビジネス拡大に注力し、20年3月期の最終利益は5期連続の過去最高益を目指す。配当は65円と前期から10円増やし、赤字を解消した13年3月期からの連続増配を8期連続に伸ばす計画だ。

 JCRファーマの20年3月期は主力の成長ホルモン製剤や昨年発売した希少疾患「ライソゾーム病」治療薬の販売が増加するほか、契約金収入も引き続き伸びる。また、独立系システムインテグレーター大手のTISは顧客企業のIT投資意欲が高まるなか、クラウドサービスや決済関連といった成長分野の需要を取り込み、今期は6期連続の最高益更新を目指す。配当の大幅増額や自社株買いの実施を発表したことも好感され、株価は上値を追う展開が続いている。

※15日(月)19時30分に、時価総額500億円未満の銘柄を対象とした【第2弾】を配信します。併せてご覧ください。

           直近ROE  今期  ROE上昇 今期最終  予想
コード 銘柄名     上昇幅   ROE 連続期数  増益率   PER
<2175> エスエムエス   8.62 32.98     2   20.1  44.1
<6569> 日総工産     5.50 26.18     3   34.4  18.6
<4527> ロート      2.72 10.32     2   37.8  25.9
<2412> ベネ・ワン    2.67 30.70     2   17.9  50.1
<9090> 丸和運機関    2.40 20.28     2   19.7  31.4
<2201> 森永       1.85 15.04     2   13.1  18.7
<3926> オープンドア   1.84 25.37     2   20.1  68.1
<2181> パーソルHD   1.49 17.67     2   12.9  21.8
<9697> カプコン     1.36 15.77     7   11.5  17.1
<7518> ネットワン    1.25 15.29     4   14.4  24.4

<2326> デジアーツ    1.24 29.34     2   16.1  62.7
<3254> プレサンス    1.16 23.21     3   17.6   4.5
<4523> エーザイ     1.09 11.46     3   13.6  24.4
<8919> カチタス     1.05 35.31     6   14.8  23.1
<9936> 王将フード    1.01 10.02     2   12.1  26.1
<2805> エスビー     0.94 11.23     4   13.5  10.3
<8056> ユニシス     0.87 13.96     8   12.4  23.2
<9792> ニチイ学館    0.76 16.76     2   9.7  16.0
<7564> ワークマン    0.72 16.26     2   10.9  40.7
<2317> システナ     0.69 25.32     3   12.1  35.4

<9928> ミロク情報    0.65 22.39     6   8.3  25.8
<4552> JCRファ    0.51 13.49     8   9.8  49.6
<9759> NSD      0.40 13.01     5   4.9  21.8
<2327> NSSOL    0.39 12.68     2   5.2  17.8
<2267> ヤクルト     0.37 10.22     5   4.5  28.0
<3088> マツキヨHD   0.33 12.43     5   3.9  13.4
<3626> TIS      0.26 11.80     8   4.1  18.0
<9069> センコーHD   0.16 10.23     2   4.4  10.9
<2801> キッコマン    0.01 10.13     2   3.5  34.4

※対象条件について、「最終利益が経常利益の80%以上」の企業は、特別利益や税控除などにより一時的に最終利益がかさ上げされているケースが多いため、対象から除いた。

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