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2016年07月05日12時36分

平和不動産 Research Memo(5):日本橋兜町再開発の第1期プロジェクトが年内に都市計画提案予定


■成長戦略

(1)日本橋兜町再活性化プロジェクト

本プロジェクトは、東京都が推進する東京国際金融センター構想の一翼を担う。平和不動産<8803>としては、日本橋兜町再開発を起点として、市街地再活性化に展開するという企業ビジョンを掲げており、ビル賃貸事業の資産拡大と収益力向上を目的に、新築ビルの竣工を目指している。

日本橋兜町は、言わずと知れた証券街であり、東京証券取引所を始めとする同社の賃貸物件も多く、本店も位置している。東京駅の徒歩圏内であり、地下鉄は5路線が利用可能、日本橋・大手町・丸の内地区とも近く、羽田や成田の両国際空港へのアクセスも良好なエリアである。時代とともに、株式取引の全面システム化やバブル崩壊後の長引く景気低迷、証券会社の移転や統廃合などの要因により、街の賑わいは徐々に失われ、更新されない建物が目立つようになってきたが、同社再活性化により街の活力を高めていく。新しい街づくり対象エリアは約10万平方メートルに及び、その中でも同社が1stステージ(2014年度~2023年度)の第1期に手掛けるのが平成通りに面する兜町PJと茅場町PJである。

2015年度に2つのプロジェクトは大きく進捗した。2015年4月の「投資と成長が生まれる街づくり協議会」の中間提言により街づくりのコンセプトが明確になった。日本橋兜町の新しい主役を「資産運用を中心とした金融人」に置き、「金融人材、資産運用を中心とした金融ベンチャー企業や金融専門サービス業者等が“育ち”、“集い”、上場企業等と“交流する”街づくり」というコンセプトが示された。これを受けて、同社では第1期プロジェクトにおいて「資産運用を中心とした金融ベンチャー企業等の発展支援」「投資家と企業の対話・交流促進拠点の整備」をコンセプトに、新興資産運用会社等に適した業務環境の提供や育成施設の整備、投資家・企業家等向けの育成施設や情報発信機能の整備を行っていく。

2015年6月には東京圏の国家戦略特区の区域会議において、同社の街づくり対象エリア内である日本橋兜町・茅場町一丁目地区の2つのプロジェクトが都市再生プロジェクトに追加申請された。東京都は大手町地区から兜町地区までの永代通り沿いのエリアを「東京国際金融センター」構想を支える金融軸(Tokyo Financial Street)として打ち出しており、国家戦略特区を活用して金融機能を整備するというもので、具体的メリットとしては、容積率の緩和やスピーディな許認可が期待される。

物件の取得が順次行われてきたが、2015年5月には兜町でも好立地にある茅場町共同ビルの取得が完了し、プロジェクトに弾みがついた。2015年度にはそのほかに、山楽ビル(茅場町PJ街区)等の取得が行われ、第1期に向けた土地の取得はほぼ完了した。

次のマイルストーンは都市計画提案である。関係者との協議などもあり期日は特定できないが2016年中には行いたい考えだ。

2016年3月には再開発の情報発信拠点として、東京証券会館1階に「CAFE SALVADOR BUSINESS SALON(カフェ サルバドル ビジネスサロン)」がオープンした。再開発のコンセプトである「投資家と企業の交流」や「金融ベンチャーの発展支援」などの取り組みを先行して行いノウハウを蓄積する。資産運用会社のセミナーなどが活発に行われ、順調に滑り出している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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