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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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8739 スパークス・グループ

東証P
1,706円
前日比
-35
-2.01%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
2.31 3.87 26.45
時価総額 715億円
比較される銘柄
SBIレオス, 
いちよし, 
アストマクス
決算発表予定日

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【実況!決算説明会】スパークス・グループ<8739>---2018年3月期決算(2/3)


このコンテンツは、スパークス・グループ<8739>の2018年3月期の決算説明会の音声を文字に起こしたものです。なお、実際の説明会で使用された資料は、同社のウェブサイトをご覧下さい。3本に分けたコンテンツの2本目です。

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進行役:
次のスライドに移ってまいります。営業利益も66億円あり、営業利益率約50%ということで、1人当たりの営業利益で見ましても、日本企業のトップ水準に入ってきた形ですね。

CEO阿部:
これは先ほどから申し上げてきたことと同じで、極めて限界利益率が高いという意味で、一番大きいポイントは、これから生まれる付加的な生産性の向上というのは、人の数がどんどん増えなくても達成できる、いわゆる知的生産性のレベルなのです。スパークスにはまだまだ使われてない知的生産キャパシティーがたくさんあります。これは、この10年間で人を育成し育てるということをスパークスを挙げてやってきている。そういう若いプロフェッショナルがこれから本格的に活躍し始める。つまり、あまり固定費が上がらずに、収益性が上がる、本当の成長の局面に今、入ってきたということです。

進行役:
少し調べてみますと、大体1人当たりの営業利益が約1000万円出ている会社が、日本の上場企業で約230社と言われているようなのですが、スパークスは今回、1人当たりの営業利益は約5000万円ありますので、日本の上場企業の中でもトップレベルの水準ですね。

CEO阿部:
これを目指しているということではないのですが、非常に良い結果だと思います。

進行役:
では続いて、バランスシートを見ますと、純資産の半分以上が現預金になってしまいました。これはどうなのでしょうか。もう少し投資に回した方がいいとか、株主に還元したほうがいいという声も聞こえてきそうです。


CEO阿部:
株主還元は30数パーセントという率でずっと行ってきています。これから収益が上に大きく伸びていく過程でこの還元率に対しても考える余地はあると思っています。
現金は、これから3年~5年が、本当にスパークスが飛躍する土台を作る時期です。ですから、何も策がなくて、現金がいっぱい溜まっている会社とは違います。投資の会社ですから、ぜひ信頼していただいて、「現金はきちんと使えます」ということだけは申し上げたいと思います。無駄に使わずリターンを見て、1ユニットの現金投下が株主のために、さらなる成長を生むということが大事です。
というわけで機動的に動けるための現金比率を一定に保っています。現金が多いことで、ROEがどんどん低下していくということであれば問題だと思うのですが、幸いなことにスパークスは、ROEが改善していっているということを踏まえて、この現金をどうやって有効に使うかということを考えるのは、これから3年ぐらい、私に課せられた一番大きな仕事のひとつだと思っております。

進行役:
ファンドのシードマネーに活用したり、M&Aも選択肢に入ってきますね。

CEO阿部:
その通りです。

進行役:
では次の質問です。終わった期の決算を総括いたしましたので、2019年3月期、今期がどうなるのかということについて聞いていきます。今期はどうでしょうか。

CEO阿部:
2019年3月期は、私どもは、なかなか予想を出すことができなくて、公表していません。これはやはり市場の変動というのはなかなか予測ができないということがあります。
そうすると一定の確率をもって、責任をもった数字というのは、外部の要因によってなされるということで、逆に、株主の皆さんの判断に対して、はっきりとした指針にならないのではないかなという気持ちで公表していません。私としてはこの2年で、先ほど言った7合目から頂上を目指しており、その範囲の中で進んでいるのだな、ということでご理解していただきたいと思います。
それが1年2年と正確なリニアな成長になるかどうかということになると、外部の影響というのはどうしても避けて通れないと思います。ただ一般的に日本の市場はこれから本格的に大きな局面に入ってくという認識は持っています。そういうことになると、この当面のピーク、当面目指すゴールが、上にブレるということもあるくらい大きな動きになってくるだろうというのが私の思いです。ただ私の思っているようにならなくても、皆さんに申し上げている目標については達成したいと思っています。短期的な目標というのは、いくらになりますという目標については、ここで言うのは差し控えたいのですが、それぞれ状況を見ながら、お話していきたいと思います。

進行役:
それでは、今期のビジネストピックをいくつかお伝えしていきます。まずはOneAsia投資戦略についてです。OneAsiaは、韓国のAUMが大幅に減ったことが懸念されるというお話を3ヶ月前にして、そこからテコ入れを図っていくという話だったのですが、この3ヶ月の進捗はいかがでしょうか。

CEO阿部:
OneAsiaについては過去1年半、私自身が現場に戻って、私の言い方でいうと、板場に板長としてもう1回戻って、もう一度みんなと一緒にお客さんに出す料理を一緒に作るという役割を担っているつもりです。これは今までそれぞれアジアの拠点ごとに投資をしていたのですが、投資の考え方をひとつにするということを進めるために、調査を含めて銘柄毎に私も一緒に運用のメンバーと議論をして、ポートフォリオを作っていくということを1年以上かけて行ってます。その成果の一つとして、今期新しいアジアのファンドを立ち上げ、韓国についても同じやり方で、新しいファンド、それも世界に通用する、世界にメッセージを送れるようなファンドを作りたいということで準備を進めております。

進行役:
韓国につきましてはもうスパークスが進出して10年以上の歳月が流れたわけですが、朝鮮半島情勢は、今大きな転換期を迎えていますね。

CEO阿部:
韓国はなかなか大きな成長という形で皆さんには見ていただけていないのですが、逆にどんどん縮小しているのではないかということを言われても仕方がない状況がしばらく続いたのですが、私は韓国について極めて前向きにポジティブな意見・考え方を持っております。ひとつは韓国で国内の貯蓄が膨大にたまっている、日本の10年~15年くらい前の状況なので、これからさらに公的な年金も含めて、国内に貯蓄がどんどん溜まっていく(状況にあります)。これまで貯蓄がたまっていく過程で韓国の株式市場に投資をしていればよかったのですが、一般的な期待収益率が下がっていることと、それから投資の考え方を少しグローバルに合わせていかなければいけないという意識も韓国の機関投資家の中に出てきている。これが、私たちのような投資会社を見ていくという大きな力として作用するというふうに思っています。
2つ目に、韓国株は圧倒的に割安なのです。韓国は日本に次いで、アジアで唯一グローバルブランドをつくった国にもかかわらずです。サムスンとか、ヒュンダイとか。アジアの他の国でグローバルなブランドを作った国はないのです。(※)つまり、非常に基礎的に優れた力を持っている産業のクラスターがあるのです。これがこれから正当な価格、株価で評価される時代になっていくと思います。そこには、やはり今起こっている韓国、北朝鮮が新しい時代に向けて政治的に話し合いが進んでいる。そこにアメリカが入っていく。さらには世界がその動きに追随して、北朝鮮自体もこれから変わっていくということを望んでいるというような、一般的に地政学的なリスクと言われていた部分が、これからどんどん緩和されて、リスクプレミアムが縮小するという言い方をしますが、韓国市場に課されていた割安な状況を改善する大きな力として、ベースとして作用する中で、私たちがこれまでやってきた、いい会社を探して投資をするというやり方が、非常に大きくワークする。そのやり方を、世界にアピールしていきたい、プロモートしていきたいなと思っています。韓国は非常に大きな可能性があるユニットだと思って、私も経営者として一生懸命力を注いでいきたいなと思っています。

(※)個別銘柄の推奨をしているわけではありません。


(3/3)に続く

《FA》

 提供:フィスコ

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