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8708 アイザワ証券グループ

東証P
1,291円
前日比
+7
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PTS
1,295円
22:17 04/19
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
16.1 0.91 3.02 0.53
時価総額 614億円
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沸騰気配「証券株」、日経平均21年ぶり高値が金融株上昇を呼ぶ <株探トップ特集>


―“万年割安”金融株に変身の時は来るか、強弱感対立も証券セクター高評価は一致―

 日経平均株価が21年ぶりの高値圏に上昇するなか、市場関係者からは、「金融株の出遅れ感が顕著だ」という見方が強まっている。メガバンク の株価は、前週末には米長期金利上昇とともに人気化し、年初来高値を更新する銘柄が目立った。しかし、今週は米金利低下とともに再度、株価は軟調となるなど激しい値動きが続く。果たして、金融株は“万年割安”の汚名を返上できるのか。

●米長期金利連動も先行き不透明感、PBR1倍割れと解散価値下回る

 大手銀行株など金融株に再評価機運が強まっている。前週末27日には米10年債利回りが2.47%まで上昇。長期金利上昇期待による、利ザヤ拡大観測を背景に日本の銀行株に買いが流入し、メガバンクの株価は急伸した。三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> や三井住友フィナンシャルグループ <8316> の株価は年初来高値を更新し、みずほフィナンシャルグループ <8411> も今年1月高値に迫った。ただ、今週に入り米長期金利が2.3%台に低下すると再度、下値を試すなど依然、株価には不安定さが残る展開が続く。

 もっとも、日経平均株価が21年ぶりの高値に上昇するなか、時価総額上位の三菱UFJなどメガバンクには“出遅れ”を指摘する声は多い。3メガバンクの株価は連結PBR0.6倍台と解散価値の1倍を大きく割り込んだ状態にある。また、配当利回りも2~3%台の水準にある。静岡銀行 <8355> など地銀や野村ホールディングス <8604> などの株価もPBR1倍割れの水準にあり、金融株の割安感は強い状況だ。

●トップライン伸びず常に割安状態、需給面からは買い余地

 「金融株の割安状態は、いまに始まったことではない。ずっと続いている」とマネックス証券の大槻奈那チーフ・アナリストは指摘する。「銀行株について言えば、日本の短期金利が上がらず、トップライン(売上高)が伸びない状態が続いている。このことが、日本の銀行株の万年割安状態をもたらしている」と同氏は銀行株の上値が重い要因を説明する。

 また、海外の金利上昇はプラス要因だが、日銀が長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)政策で金利を抑えていることも、海外金利高が波及しにくい要因だという。「東京株式市場が急伸するなか、たしかに大手銀行株には出遅れ感があり、上昇余地はある。ただ、TOPIXを大きく上回るような上昇は難しいのではないか」と同氏は言う。

 一方、「銀行株は今後出遅れ訂正による上昇が見込めるだろう」とフィリップ証券の庵原浩樹リサーチ部長はみる。海外市場に詳しい同氏は、NYダウは年末に向けての上昇を予想し、日本市場への外国人買いの流入を見込む。また、年末にかけ日銀によるETF(上場投信)買い余地が膨らんでいる。こうしたなか、メガバンクを中心とする金融株は、投資対象から外すことはできないという見方だ。特に、銀行株への影響が大きい米長期金利に関しても「米国は好調なクリスマス商戦が期待できる。米10年債利回りも先行き2.5%台に乗せてもおかしくないだろう」と庵原氏は予想する。

●株式依存度高い準大手証券に投資妙味、地銀株にも再評価機運

 メガバンクの見方には、やや強弱感が対立するものの、金融セクターのなかで大槻、庵原の両氏が注目するのが証券セクターだ。証券株は足もとの株式市場の上昇が、株式売買の手数料の増加となり業績拡大に結びつく。特に、「株式手数料収入への依存からの脱却を進める大手証券より、準大手以下の証券会社へのプラス要因が大きい」(庵原氏)とみられる。

 マネックスグループ <8698> や松井証券 <8628> 、それにSBIホールディングス <8473> のようなオンライン証券系、東海東京フィナンシャル・ホールディングス <8616> や岡三証券グループ <8609> のような準大手証券、それに中小型株に強いいちよし証券 <8624> 、外国株投資への注力を進める藍澤證券 <8708> など特色のある中堅証券には投資妙味がありそうだ。日本取引所グループ <8697> にも買い余地がある。

 また、今夏にふくおかフィナンシャルグループ <8354> と十八銀行 <8396> が経営統合延期を発表したことが嫌気されてきた地銀株にも再評価機運が出ている。年初来高値圏にある京都銀行 <8369> や山口フィナンシャルグループ <8418> 、八十二銀行 <8359> 、群馬銀行 <8334> 、百十四銀行 <8386> などに注目したい。

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