貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
株価20分ディレイ → リアルタイムに変更

8360 山梨中央銀行

東証P
1,874円
前日比
-55
-2.85%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
10.8 0.28 2.67 53.32
時価総額 614億円
比較される銘柄
スルガ銀, 
しずおかFG, 
富山第一銀

銘柄ニュース

戻る
 

【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 「インフレ+利上げ」メリットが選別の軸に!


「『インフレ+利上げ』メリットが選別の軸に!」

●2%目前の米長期金利と米株上昇が示唆するもの

 株式市場では時々、「おッ、これは?」と思えることが起きる。私の目から見て最近それが起きたのは、2月8日。

 米国市場でNYダウが371ドル高、ナスダックが178ポイント高、S&P500が175ポイント高と、主要3指標が全て上昇した。前日まで下落基調だっただけに反発してもおかしくはなく、そのこと自体に特に不思議はない。

 しかし、「おや?」と思わせるものがあったのだ。米国10年債利回り。これが2月8日に一時1.97%を付けたのだ。

 1.97%はもちろんあとワンタッチで2%という水準だ。市場金利の上昇、それも急騰は株式市場にとって、いまのところ最大ともいえるほどのネガティブ材料だ。それなのに、3指標は揃って最近見られなかったほどの大幅上昇を演じた。

 こんな動きが意味するのは、米国市場は米10年債利回りの2%台乗せをすでに織り込んでいて、1.97%は通過点に過ぎない――こう見て容認していると解釈するのが自然だ。

 だから、ここからはもう問題なく浮上を続けるとまでは言えないものの、3月の米国政策金利の引き上げまで1月に下げた分を埋める作業を続けると見てよい。

●米利上げ前後に株価下落ならば押し目買いで臨む

 その間、市場の足を引っ張る恐れがあるのは、ロシアによるウクライナ侵攻懸念と、FRB(米連邦準備制度理事会)による3月の利上げ幅が「0.25%」になるのか、それとも「0.5%」になるのかの問題になる。

 正直どちらになるのか分からないが、金利について頭に入れておきたいのは、年内に5回くらいの引き上げが想定されること。引き上げ幅に一喜一憂するのでなく、引き上げ前後に市場が下げることがあれば、そこを押し目と見て投資する、これになる。

 要するに、長期債利回りの1.97%への上昇でも市場が下げなかったことで分かるように、株式市場がそれを織り込んでしまうと特に問題ではなくなる。それまでは利上げの背景にあるインフレ進行懸念とそれに伴う政策金利の引き上げでメリットを受ける銘柄への投資に努めたい。

 具体的にはインフレメリット享受銘柄として、非鉄金属大手で製錬にも強い住友金属鉱山 <5713> 、鋼板など鉄鋼製品の専門商社である日鉄物産 <9810> だ。ともに株価は高値圏ながら更なる高値があると見てよい。

 もちろんインフレとなると、あらゆる物品を扱う総合商社株を忘れてはならない。前回取り上げた三井物産 <8031> はもちろんのこと、油井管など鋼管に強い住友商事 <8053> 、そしてまだバフェット氏が売却したという話を聞かない伊藤忠商事 <8001> も浅い押し目があれば見逃さないようにしたい。

 利上げメリット株となると、これはもう 銀行株になる。三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> を筆頭に、新生銀行 <8303> などが魅力的だが、地方銀行株もそれらに連動高するので、読者がお住まいの地域の銀行株でも構わない。たとえば埼玉県なら武蔵野銀行 <8336> 、山梨県なら山梨中央銀行 <8360> 、岐阜県なら大垣共立銀行 <8361> ……という具合に。

 ともかく、インフレと利上げ。このセットでメリットを受ける銘柄を狙え、になる。

2022年2月10日 記

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均