貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
株価20分ディレイ → リアルタイムに変更

8354 ふくおかFG

東証P
4,131円
前日比
-4
-0.10%
PTS
4,122.4円
09:33 04/19
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
12.7 0.81 2.78 11.06
時価総額 7,896億円
比較される銘柄
りそなHD, 
三井住友トラ, 
みずほFG
決算発表予定日

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「AIを活用した投資信託“Yjamプラス!”の全貌は?(2)」アストマックス投信・白木信一郎取締役CIOに聞く!<直撃Q&A>

(1)から続く

Q4 今後出現する競合他社に対する差別化戦略をお話しください

白木 サービスとか商品の面での差別化は難しいと思う。運用の差別化ということになると、どの程度のスケールのビッグデータを使って、どういう処理速度でやっていくかが鍵をにぎる。ヤフーの大量で良質のデータが活用できることは大きな差別化の要因となる。処理をする金融実務家を含めた非常に経験のあるチームがAIの開発に当たっていることも強みだ。いわゆる定量的な分析を得意とするクウォンツ運用会社は海外にも多いが、定量分析を得意としていた人たちも、ここ数年AIやビッグデータの活用にシフトしてきている。

Q5 「Yjamプラス!」の特長を具体的にお願いします

白木 「Yjamプラス!」の特長は、ヤフーのマルチビッグデータを活用するという点と、これまでのアクティブ運用の中心は人による判断だったものが、この商品では人による判断を排除して機械が投資判断するという2点が大きな特長。これまでにもクウォンツ運用の定量分析には人の判断ではないものもあったが、巨大なデータ量と解析するスピーディーな能力が組み合わされることにより、従来のクウォンツ運用とは一線を画すことが可能となった。また、当面の主な投資対象は日本株の個別銘柄で、今後モデルが進化していくなかでは、先物や海外株式も採用する可能性はある。11月28日に募集を開始し、12月20日から運用をスタートする。販売会社は、九州のふくおかフィナンシャルグループ<8354>傘下の福岡銀行、熊本銀行、親和銀行、ふくおか証券の4社の取り扱いを皮切りに、販路を順次拡大していく。

Q6 主要な戦略モデルの「スター発掘モデル」、「確率的モテ期予測モデル」とはどのようなものでしょうか

白木 「スター発掘モデル」は、イベントドリブンの手法に根ざしたもので、例えば企業の決算発表や自社株買いなどが起きると、一般的には株価は当然反応することに注目し、買い候補銘柄となる。そこに、ヤフーのマルチビッグデータを活用することで、もう一つスクリーンを掛けて「注目度指数」というものを開発している。イベントが発生する前の時点で、あまりにも多くの人が注目していた場合、織り込み済みで反応が限定的となるケースも多い。そこで、その事象が起きた時に注目度が上がるような銘柄を選別する手法を組み込むことで、精度の高い投資が可能となる。「確率的モテ期予測モデル」は、ビッグデータの分析による個別銘柄の季節性による株価変動の“クセ”に着目し、かなりの確率で同じような習性を繰り返す銘柄に投資する手法だ。

Q7 ヤフーの保有するマルチビッグデータの果たす役割について教えてください

白木 「マルチビッグデータ」の名称に表れているように、ヤフーは1日8000万人に利用されており、当初は検索からスタートしたものの、現在ではニュース、天気、ファイナンス、ショッピングなどあらゆる領域でそれぞれ大きな基盤を持って活動している。ファイナンス系の多様なニュースやデータをはじめ、さまざまな領域について多くの顧客による利用状況の情報がどんどん蓄積されている。マルチ領域で活動し、非常に膨大な情報を1社が持っている例は、世界的にみても限られているのではないか。こうしたデータを活用していることが大きな強みとなる。

(聞き手・冨田康夫)

<プロフィール>(しらき・しんいちろう)
銀行で債券投資担当後、ヘッジファンドの自己勘定運用部門にてファンズ投資担当。株式マーケット・ニュートラルモデルの開発・運用を支援。マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社設立後、2011年に同社代表取締役社長(CEO)兼運用責任者(CIO)就任。オルタナティブ投資の業界団体AIMA日本法人代表理事。

出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)

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