貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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8306 三菱UFJ

東証P
1,553.0円
前日比
-17.0
-1.08%
PTS
1,552.3円
13:52 04/25
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
14.0 0.96 2.64 22.99
時価総額 191,605億円
比較される銘柄
三井住友FG, 
みずほFG, 
ゆうちょ銀
決算発表予定日

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IXナレッジ Research Memo(5):「大手顧客からの安定受注」と「人財マネジメント力」が強み


■強み

1. 大手顧客からの安定受注
アイエックス・ナレッジ<9753>の強みは、コンサルティングからシステム開発、システム運用・保守に至るまでの総合的かつ一貫的なサービスを提供できる体制を整えていることである。加えて、創業以来長年にわたり構築してきた強固でバランスの取れた顧客基盤を有することも強みと考えられる。2020年3月期通期における主要顧客の動向を見ると、構成比の大きいトップ6社のうち、日立グループ(車載システム案件など)、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>(信託システム案件など)の構成比が前期から上昇し、KDDIグループ(システム検証案件など)、NEC<6701>グループ、NTTデータグループ、みずほフィナンシャルグループ<8411>(次期システム案件など)の構成比が下がった。上位10社の構成比は68.6%(前期は72.8%)と2020年3月期はやや下がったものの、上位集中度は依然として高い。なお、2020年3月期に11位~20位、その他(21位以降)の売上高の比率が4.2ポイント上がった理由としては、大手顧客の大型プロジェクトが収束する時期であったこと、直販で新規顧客(産業系のメーカーなど)が加わったことなどが影響している。

さらに、これらのユーザーとの取引関係で蓄積してきた業務知識やノウハウを保有することも強みとなっている。金融系のシステム開発等で、ユーザーから同社の実績が評価され、大手システムインテグレーターを経由せずにエンドユーザーとの直接取引があるのは、その表れと言える。

2. 人財マネジメント力
同社にとって、「人財」が差別化の源泉であることに疑いの余地はない。これまで毎年継続的に50名~100名の新卒採用を行っており、2017年4月に60名、2018年4月に77名、2019年4月に60名が入社し、2020年4月も77名が入社した。新入社員は半年間の研修(集合研修3ヶ月、OJT3ヶ月)を経て配属されるが、同社の手厚い研修・新人サポートは“人を育てる環境が整った会社”として学生の間でも評価が高い。例えば、事業部によるプレゼンテーションが年に1回行われ、自ら配属希望を提出できる形式になっている。さらに配属後もスキルアップ研修などを充実させることにより、モチベーションの維持・向上を図っている。

働き方改革に関しても、先取りした取り組みを行ってきた。新規採用に占める女性の比率は約半数、全体でも女性SE比率は約2割であり、産休復帰率100%が示すように、女性にとって働きやすい環境を整えてきた。数年前から残業削減にも取り組んでおり、平均残業時間が15時間以下と業界平均を下回る。テレワークも管理部門を中心に以前から導入しており、新型コロナウイルス感染症拡大でさらに進展した。また、同社は「健康経営」にも積極的だ。特に活発な活動はスポーツであり、野球、サッカー、フットサル、バスケットボール、テニスなどのチームが組成され、同業種内で競うリーグ戦で優勝を争うレベルのチームも多い。活発なクラブ活動は横断的な社員のつながりを築き、健康経営のみならず社員の生きがいの創出にも貢献する。社内にストレッチルームを開設する取り組みなど、健康維持による生産性の向上にも積極的だ。人材の採用、処遇、育成における重層的な施策が奏功して、人材不足が叫ばれる業界において、計画どおりの人材確保につながっている。ちなみに、同社の平均勤続年数は約15年に達しており、その定着率の高さが職場の魅力を表している。なお、既述のとおり2019年8月には20周年記念全社パーティーが行われたが、普段は働く場所が異なる社員が一同に会して盛大に行われ、モチベーションの維持・向上に寄与したものと推察される。

同社のパートナー企業は全国に40社以上あり、プロジェクトの組成や需要の変動に対応するためには不可欠な存在だ。同社とパートナー企業は、プロジェクトの中では一心同体であり、同社はパートナー企業の従業員を含めて教育を行う。同社の外注費は5,935百万円(2020年3月期)であり、売上原価の41.7%に相当することからも、その存在の大きさがわかる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

《YM》

 提供:フィスコ

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