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8137 サンワテクノス

東証P
2,194円
前日比
-29
-1.30%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
6.9 0.71 4.33 47.94
時価総額 352億円
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決算発表予定日

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サンワテクノス Research Memo(7):2017年3月期は増収減益予想、中国の設備投資回復や為替差益で増益も


■業績見通し

(1) 2017年3月期通期の業績見通し

サンワテクノス<8137>は2017年3月期通期について、売上高111,000百万円(前期比5.0%増)、営業利益2,250百万円(同8.0%減)、経常利益2,450百万円(同7.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,650百万円(同2.4%減)と増収減益を予想している。前述のように、同社は第1四半期決算に際して業績見通しを下方修正した。第2四半期決算は修正予想に対して利益上振れで着地したが、通期予想について同社は、第1四半期決算時の修正予想を維持している。

弊社では2017年3月期通期の業績について、修正予想に対して上回って結果的に期初予想の線の収益に迫る可能性があると考えている。そのように考える理由は、大きく以下の2点だ。

第1の理由はファンダメンタルだ。同社の足元の状況は、第2四半期からの中国などでの設備投資需要の回復の動きが続いている状況にある。同社の事業環境については、関連業界の他社の動向を通じても確認することができる。主力取引先である安川電機やオムロンの2017年3月期第2四半期決算を見ると、中国だけでなく国内や先進国市場も含めて全般的な市場において需要回復の手応えを感じているようだ。また、下期についても足元の強いトレンドが続くとみている。また、半導体製造装置企業の業績も円高の逆風をはねのけて増額修正が目立ち、半導体投資の回復という同社の見方と軌を一にする決算となっている。このように、同社が今下期に想定する事業環境は、他社の動向を通じた裏付けがあるという点で信頼性が高いと弊社では考えている。

第2の理由は為替レートだ。第2四半期決算で足を引っ張った為替レートも、今下期はプラス要因に働く可能性がある。同社は業績見通しの修正に際して、今下期の為替レートの前提を従来の110円/ドルから100円/ドルに引き下げた。足元の為替レートが105円/ドルに近づきつつある状況は、為替レート差が収益にプラスに働いていることを意味している。為替レートについては変動性も高く、注意が必要なのは言うまでもないが、100円/ドルという設定は、合理的に想定し得る範囲の中で最も厳しい水準であり、それだけ業績影響のリスクが小さいと言えると弊社では評価している。

第2四半期決算の上振れにもかかわらず通期予想の修正を見送った理由について同社は、第4四半期の不透明感を挙げている。この点は弊社も注意を要すると考えている。言うまでもなく12月にもあるとされる米国の利上げの影響や、米国大統領選後の影響を読み切れないためだ。しかし仮にそうしたリスクが顕在化しても、同社が注力しているエンジニアリング事業に期待が持てると弊社ではみている。同社の持つ優れた商材をシステム化しソリューションを提供する形で販売するエンジニアリング事業の真価は、まさにそうした逆風の中でこそ発揮されると考えているからだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HK》

 提供:フィスコ

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