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8123 川辺

東証S
1,471円
前日比
-5
-0.34%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
14.7 0.42 5.44
時価総額 27.4億円
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決算発表予定日

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川辺 Research Memo(1):創業100周年を迎えて変革加速を目指す


■要約

川辺<8123>は服飾雑貨の製造卸売・小売を展開する老舗の専門商社で、ファッションを先取りする「インターモード川辺」として多様な消費者ニーズに対応している。ハンカチーフ、スカーフ・マフラー、タオル、雑貨等を販売する身の回り品事業、香水等を販売するフレグランス事業を展開し、海外有名ブランドの百貨店向け卸売を主力としている。さらに新規販路の開拓、直営小売・EC販売の拡大、自社オリジナルブランドの強化などを推進している。なお同社は、2023 年2月に創業100周年を迎える。

1. 2022年3月期連結業績の概要
2022年3月期の連結業績は、売上高が前期比4.5%減の10,786百万円、営業損失が214百万円(前期は462百万円の損失)、経常損失が122百万円(同381百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失が365百万円(同433百万円の損失)となった。売上面は、新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)の影響が継続して減収となった。第3四半期(10月~12月)に一時的に外出自粛や営業制限が緩和されたものの、ギフト需要でハンカチーフの最大の需要期となる第4四半期(1月~3月)には再びコロナ禍の影響を受けた。利益面は、減収に伴って損失となったが、在庫適正化などの効果で売上総利益が増加し、経費抑制などの効果で販管費が減少したことも寄与して損失は縮小した。

2. 2023年3月期連結業績予想の概要
2023年3月期の連結業績予想は、売上高が前期比19.4%増の12,880百万円、営業利益が110百万円(前期は214百万円の損失)、経常利益が190百万円(同122百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益が82百万円(同365百万円の損失)としている。不透明感の強い状況であるが、前期に比べて行動制限や営業制限などコロナ禍の影響が和らぐことで大幅増収を見込み、各利益は黒字転換の見込みとしている。重点施策としては引き続き新規販路の開拓強化、EC販売の拡大、直営小売店舗の収益改善、マーケティング活動及び広報活動の強化、SDGsへの取り組み強化などを推進する方針だ。弊社では、積極的な事業展開で収益回復基調が期待できると評価している。

3. 成長戦略
同社は、コロナ禍により事業環境が激変したため中期経営計画2020(2021年3月期~2023年3月期)の最終年度計画を取り下げたが、2023年2月の創業100周年に合わせて公表予定の次期中期経営計画では「変革」を掲げ、強みとする製造機能を生かし、ライフスタイル及びサステナブルをテーマとするオリジナルブランドへの集中投資によって、SPA型の製造卸・小売業への変革を加速させる見込みだ。岡野将之(おかのまさゆき)代表取締役社長は「厳しい経営環境でも支援していただいた株主の皆様に感謝したい。2023年3月期は黒字必達を最優先課題とする。さらに創業100周年を迎え、変革に向けた取り組みを加速させたい。」と意気込みを語った。弊社では、SPA型の製造卸・小売業への変革を加速することで中期成長が期待できると評価している。

■Key Points
・ハンカチーフ、スカーフ・マフラー、フレグランスなど服飾雑貨の老舗専門商社
・2023年3月期はコロナ禍の影響が和らぎ、黒字転換を予想
・創業100周年を迎えてSPA型の製造卸・小売業への変革を加速

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《EY》

 提供:フィスコ

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