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8057 内田洋行

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外国人投資家“日本株買い”再開へ、「アクティビスト」が狙う株 <株探トップ特集>


―国際比較で日本株に割安感、解散総選挙が買い誘発―

 日経平均株価は9月中旬以降、2万円台を回復。15年6月の2万868円高値更新も視野に入れる展開となっている。外国人投資家は、7月下旬以降売り越し基調を強めてきたが、例年、秋口以降は外国人買いが強まる時期。特に、今年は10月の総選挙を視野に変化が出るなか、外国人買いへの期待も高まっている。そんななか、市場ではアクティビスト(物言う株主)を含む国内外の投資ファンドの攻勢が目立ち始めている。

●先物は大量買い越し、選挙視野に買い優勢の展開も

 日経平均株価の2万円回復とともに、日本株の見通しに強気姿勢が戻ってきた。海外市場では、トランプ政権の税制改革策への前進期待があるほか、米追加利上げ観測の強まりによる円安進行が見込まれている。東証が22日に発表した9月第2週(11~15日)の投資部門別売買動向での外国人投資家は現物株が8週連続で売り越したものの、先物は1兆2400億円超の買い越しだった。これは週間では過去最高水準の買い越し。この週は外国投資家には配当の権利取りの動きもあり、複雑なポジションとなるが、「外国人はショートカバー(買い戻し)を入れてきた」(市場関係者)ともみられている。

 英調査会社のアブソリュート・ストラテジー・リサーチが12日に日本株の見通しを相対的な割安感から「オーバーウエート」に引き上げたことも注目された。特に、関心を集めるのは10月の総選挙に向けた動向だ。戦後の衆議院選挙は23回実施されているが、解散から投票日直前までの日経平均の騰落率は17勝5敗と高率で上昇している。「外国人投資家は政治動向に敏感だ。与党・自民党の過半数割れがなく、安倍政権が続くことを外国人は前向きに評価するだろう」(株式ストラテジスト)という。

●国内政治の安定性や有事体制への対応力焦点、先行きに強弱感

 ただ、今後の外国人の姿勢に対しては強弱感も強い。市場には「消費税引き上げには否定的な見方は少なくないだけに、自民党を含めた与党の大勝は見込みにくい」(外資系投資顧問)との見方もある。また、北朝鮮の地政学リスクが高まるなか「今回の選挙で政治面での本格的な有事対応体制を築くことができれば、外国人は評価するかもしれないが、現在の状況では難しいだろう」(ファンドマネジャー)との声も出ている。

 もっとも、例年10月以降は外国人は買い越し基調を強める傾向がある。また、NY市場を始めとする海外株高が追い風となるとの見方は少なくない。それだけに、今年も同様に7月下旬以降の外国人売りは買い越しに転換することを予想する声は少なくない。こうしたなか、市場の関心を集めているのが、海外勢を中心とする投資ファンドの動向だ。とりわけ、「物言うファンド」と呼ばれるアクティビスト系の動向が活発化している。

●エリオット、ダルトンなどアクティビスト急浮上

 米ヘッジファンドのエリオット・マネジメントが9月、日立国際電気 <6756> の6.10%の株式を保有する大株主となったことが判明した。エリオットは、過去に韓国のサムスン電子や豪英系資源会社のBHPビリトンに事業売却などを迫ったことで知られる有名アクティビスト系ファンド。今後は、米コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)が実施する日立国際のTOB価格(2503円)引き上げがあるかが関心を集めている。

 また、米系のダルトン・インベストメンツは今年3月にカドカワ <9468> の大株主に浮上、その後も買い増しの動きをみせている。保有目的として、「増配や自社株買いの実施など資本政策の変更などを要求する可能性がある」とした。実際、カドカワは8月下旬に発行済み株式数の3%強を上限とする自社株買いを発表している。ダルトンはぷらっとホーム <6836> [東証2]やマクニカ・富士エレホールディングス <3132> 、天馬<7958.T>などの銘柄を買い増す動きをみせている。また、英系のシルチェスター・インターナショナル・インベスターズは、住友大阪セメント <5232> や千代田化工建設 <6366> 、セントラル硝子 <4044> などの大株主となっている。

●カドカワ、住友大阪、内田洋行など注目

 和製のアクティビスト系ファンドでは、旧村上ファンド系のエフィッシモ・キャピタル・マネージメントがリコー <7752> や川崎汽船 <9107> 、第一生命ホールディングス <8750> などの大株主となっている。また、投資ファンドのストラテジックキャピタルは、内田洋行 <8057> の10月の株主総裁に向けて増配などを求める株主提案を出している。同じく村上ファンド系の投資ファンド、レノはイノテック <9880> 、C&Iホールディングスは三信電気 <8150> などの大量保有報告書を出している。

 一方、一般公募型ファンドでは、ブラックロックが石川製作所 <6208> の5%超の株式を保有したがことが注目された。JPモルガンはそーせいグループ <4565> [東証M]など、フィデリティはシュッピン <3179> など、日本のレオスキャピタルはジェイ・エス・ビー <3480> [東証2]やセグエグループ <3968> [JQ]、鳥貴族 <3193> などに大量保有報告書を提出し大株主になっている。


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