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桑山 Research Memo(8):香港の世界最大規模のショーで最高賞を受賞、海外展開に弾み


■製品紹介

2. 3回目のターニングポイント
桑山<7889>のターニングポイントはこれまで2回あったと言える。もちろんターニングポイントだから、ジュエリー業界に変革をもたらすほどで、同社自身の業態や収益構造も大きく変わった。最初のターニングポイントは、創業者の桑山会長が他社に先駆けてイタリアから導入した自動製鎖機を中心とする一貫生産体制の実現である。これにより、貴金属チェーンの生産効率が飛躍的に向上し、同社を貴金属チェーンのトップメーカーに押し上げた。その後、貴金属チェーンからダイヤモンド、真珠へと品ぞろえを拡大する一方、海外での調達と製造を開始した。これが2回目のターニングポイントとなり、同社は貴金属チェーン専業メーカーから総合ジュエリーメーカーへと業容を拡大した。総合ジュエリーメーカーへの業容拡大を現場でけん引したのが現在の桑山社長である。その桑山社長が次の展開として見据えるのが、海外での販売拡大である。

2016年に同社製品が、世界のトップデザイナーとトップブランドの出展するThe COUTURE Showで「COUTURE Design Award(CDA)」プラチナ部門で最高位Winnerに輝いた。また、2017年には世界最大規模のジュエリーショーのHong Kong International Jewellery Showで、『International Jewellery Design Excellence Award(IJDEA)』最高賞であるChampion of the Championsを受賞した。まさに、同社の企画・デザイン・製造技術・品質管理へのこだわりが世界で高く評価され、同社製品が真に世界に認められた瞬間である。

この受賞は、同社が中国2工場の稼働開始を背景に香港に中国本社を設立して本格的に海外へ打って出るタイミングと重なり、強い追風となっている。現在、中国への玄関口でもある香港が世界最大の宝飾市場と言われ、世界中からバイヤーが集まる。そこで最高賞を勝ち取ったことは、世界に「桑山」の名を知らしめる大きなきっかけとなるからである。また、世界の色柄・デザイン・デザイナーとの違いを素直に分析できる同社だからこそ、受賞を世界的企業に飛躍する糧とすることもできる。海外での販売拡大に向けた、3回目のターニングポイントと言えるだろう。

さらに同社は本年度のJJAジュエリーデザインアワードでも、出展作品「Ecume」が最高賞である内閣総理大臣賞を受賞しており、今後同作品が海外のコンテストで同社の知名度を上げる可能性もある。

海外での販売拡大は、まず、実績を上げつつある中国から本格的にスタートする方針である。無錫工場に加え広州工場を新設して供給体制を整え、中国本社を立ち上げ、香港や中国本土の大手ジュエリー専門店チェーンとの取引も拡大している。成長のための材料はそろったと言える。そして、中国本社を基点に次は欧米、その次は北米、アジア・ASEAN諸国と、同社の可能性は今まさに広がりつつある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《MW》

 提供:フィスコ

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