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7856 萩原工業

東証P
1,597円
前日比
-2
-0.13%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
13.7 0.79 3.13 8.33
時価総額 238億円
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萩原工業 Research Memo(1):「果敢に挑戦、新たな躍動」を実践する戦略を取る


■要約

萩原工業<7856>は、現3ヶ年中期経営計画において、創業者の「おもしれえ 直ぐやってみゅう」というパイオニア精神を継承するスローガン「Dynamic HAGIHARA 56(DH56) 果敢に挑戦、新たな躍動」を掲げた。既存市場で価格競争に終始するのではなく、新たな市場の開拓や新製品開発に取り組み、他社が手掛けていない分野、もしくは自社の強みを生かしてトップシェアを獲得するブルーオーシャン戦略を取っている。今年に入って、2件のM&Aを行うなど積極策を取っている。

1. 2018年10月期第2四半期は価格転嫁の遅れと会計処理上の理由で前年同期比5.1%の経常減益
2018年10月期第2四半期は前年同期比9.4%の増収であったが、経常利益が同5.1%減少した。売上高営業利益率は11.2%と高収益を維持した。原材料価格高騰の価格転嫁が一部下期にずれ込んだことと、販売代理店を買収・子会社化した際の会計処理による。単体ベースでは、売上高及び経常利益とも第2四半期で過去最高の業績となった。

2. 2018年10月期通期は過去最高益を更新する期初予想を据え置く
2018年10月期の連結業績は、売上高で前期比5.4%増の24,500百万円、経常利益で同1.7%増の2,800百万円と期初予想を据え置いた。実現できれば、売上高と経常利益とも過去最高を更新することになる。主要原材料である国産ナフサの価格高騰や運送費の上昇が、合成樹脂加工製品事業の利益を圧迫する。コスト上昇分は、販売価格に転嫁する基本方針を採っているものの、タイムラグにより一時的に収益性が悪化する懸念がある。一方、機器製品事業は、旺盛な需要に生産が追い付かず、受注残高が積み上がるような好況を呈しており、合成樹脂加工製品事業の不振を補う。

3. 合成樹脂加工製品事業が2018年に入って国内外で2件のM&Aを実施
2018年に入って、合成樹脂加工製品事業は国内外で2件のM&Aを実施した。2月にバルチップの海外販売強化の一環として、同社の販売代理店であるEPCホールディングス(シンガポール)の全株式を1,445百万円で取得し、子会社化した。製販一体化により、価格交渉を含めた戦略的な営業展開を図る。また、最終顧客からのニーズを技術・製品開発にフィードバックする。また、6月中旬に、合成樹脂製フィルムを手掛ける東洋平成ポリマー(株)を1,130百万円で買収し、子会社化した。同社とは事業が一部オーバーラップするが、医療用輸液バッグなど同社が手掛けていない分野でも事業を行っており、市場が広がる。両社とも黒字企業である。これらのM&Aは、現中期経営計画の中で想定しており、熟慮の上行われた。

■Key Points
・2018年10月期第2四半期は一時的な要因により前年同期比5.1%の経常減益
・2018年10月期は、過去最高益を更新する通期予想を据え置く
・国内外で合成樹脂加工製品事業関連の企業買収を実施する

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

《MH》

 提供:フィスコ

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