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7856 萩原工業

東証P
1,563円
前日比
-30
-1.88%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
13.4 0.78 3.20 16.88
時価総額 233億円
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萩原工業 Research Memo(5):2Qの業績で利益が予想を上回るも、通期予想を据え置き


■業績動向

(1) 2016年10月期第2四半期(累計)業績

萩原工業<7856>の2016年10月期第2四半期の業績は、売上高が前年同期比3.2%増の11,345百万円、営業利益が同16.4%増の1,336百万円、経常利益が同7.8%増の1,290百万円、四半期純利益が同47.4%増の1,065百万円となった。期初予想と比較して、売上高は4.3%ほど未達だったが、営業利益、経常利益、四半期純利益がそれぞれ6.5%、2.8%、7.1%上回った。四半期純利益の伸び率が大きくなったのは、県道の建設に関連して土地収用補償金322百万円が特別利益に計上されたためだ。ただし、補償金相当額が、事務所の移転や建替えなどとして当期までに投資、費用に計上されている。

事業別売上高は、合成樹脂加工製品事業が前年同期比3.9%増の8,948百万円、機械製品事業が同0.6%増の2,397百万円となった。合成樹脂加工製品事業では、国内向けの人工芝原糸、粘着テープ、カーペット基材などの生活関連資材、コンクリート補強繊維などが、また海外向けではメルタッククロス、コンクリート補強繊維が堅調に推移した。一方、汎用シートを中心とする建築資材、及びフレコン袋などの一般産業資材は、国内の競争が激化し、減収となった。インドネシアと中国の子会社は、日本向け輸出が減少するなか、低収益製品からの撤退や固定費低減により、収益の改善に努めた。機械製品事業は、主力のスリッター関連機器が順調であったが、それ以外の機器は競争激化や需要の低迷で厳しい結果に終わった。

営業利益の増減要因は、増収(+95百万円)、原油安などによる粗利益率改善(+212百万円)がプラス要因だったが、開発関連費用増(-36百万円)、競争激化による利益減(-12百万円)、見本市出展増(-26百万円)がマイナス要因となった。事業別では、合成樹脂加工品事業が前年同期比278百万円(+32.5%)の増益だったが、機械製品事業は同90百万円(-30.9%)の減益であった。機械製品事業は、受注獲得を重視した戦略的営業を行ったことと、開発要素の高いフィルムスリッターの販売が収益を悪化させた。また、国内外における見本市の出展は、前年同期の2回から8回へ大幅に増やした。これらの積極策により、同事業の第2四半期における受注残高は増加基調にある。

a)貸借対照表
2016年10月期第2四半期の総資産は25,026百万円と前期末比295百万円増加した。流動資産では、受取手形及び売掛金の回収が進み、現預金が増えた。一方、負債・資本の部では、負債が減少し、純資産が増加した。流動比率が270.3%、自己資本比率が70.8%と、財務面での安全性は高い。

b)キャッシュ・フローの状況
2016年10月期第2四半期末の現金及び現金同等物の残高は、4,308百万円となり、前年同期比1,118百万円増加した。営業活動によるキャッシュ・フローは2,243百万円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローは586百万円のマイナスであったことから、フリーキャッシュ・フローは1,657百万円のプラスとなった。財務活動によるキャッシュ・フローは462百万円のマイナスとなった。主な要因は、長短借入金の減少244百万円と配当金支払217百万円であった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

《TN》

 提供:フィスコ

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