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7777 3DM

東証G
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時価総額 95.2億円
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3Dマトリック Research Memo(8):複合機能医療材料としての強みを生かし、高成長を目指していく方針


■中期経営計画

1. 中期経営計画の概要
スリー・ディー・マトリックス<7777>は毎年、3ヶ年の中期経営計画を発表している。最終年度となる2020年4月期の業績目標値は、事業収益で5,342~7,992百万円、営業利益で2,034~5,117百万円を目標に掲げた。レンジ形式としているのは、ライセンス契約一時金の有無によるものとなっている。止血材の売上高については5,342百万円と大きく伸ばす計画となっており、2020年4月期にはライセンス契約がなくても営業利益の黒字化を目指している。現在の売上規模からすると目標のハードルは高いが、売上高は着実に増加してきており、後出血予防材や癒着防止材等の適用領域の拡大が進み、また、欧州での独占販売ライセンス契約が締結されれば目標達成の可能性も出てくると思われる。

「PuraStatR」については止血効果だけでなく、後出血予防、癒着防止、創傷治癒といった様々な機能を持ち合わせていることが特徴で、高い安全性に加えて多機能な医療材料としての認知度が向上しつつある。オーストラリアや欧州市場に続いて今後は米国や日本、中国市場でも市場が立ち上がってくると予想される。後出血予防材は欧州で、癒着防止材は米国でそれぞれ2019年4月期に上市される可能性があり、その動向が注目される。

なお、研究開発費については、優先度の高いテーマに絞り込み、資金調達の状況を見ながら進めていく方針となっている。

2. 2019年4月期の業績前提
2019年4月期の事業収益は1,627~4,380百万円、営業利益は715百万円の損失から2,280百万円の利益を目標としている。止血材の売上高1,627百万円の内訳としては、欧州で1,143百万円、アジア・オセアニアで376百万円、中南米・カナダで107百万円となっている。

欧州では各販売代理店による売上予測値や発注概算量を参考に販売計画を立てている。アジア・オセアニアでは、主にオーストラリアでの販売増加を見込んでいるほか、韓国での製品販売を期央より開始することを前提としている。中南米・カナダでは、主にブラジルを中心とした販売増加を見込んでいる。ただ、2018年4月期第3四半期までの売上動向を見ると、2019年4月期の止血材の売上目標についてはハードルが高いとの印象で、次回の本決算発表時点では実勢にあわせて見直されるものと弊社では見ている。

契約一時金については、米国での止血材の販売ライセンス契約締結に伴う契約一時金2,202百万円と、主に米国での歯槽骨再建材の販売ライセンス契約締結に伴う契約一時金550百万円を見込んでいる。このうち、止血材の販売ライセンス契約については、現在、欧州市場で契約交渉を行っている候補先企業のうち2社が米国企業であり、これら企業が契約先として決まれば米国市場においても契約がスムーズに進むと考えている。ただ、米国では癒着防止材の開発を先行することになったため、止血材としてのライセンス契約時期は先送りされる見通しで、逆に癒着防止材としての独占販売ライセンス契約が締結される可能性はある。

3. 2020年4月期の業績前提
2020年4月期の事業収益は5,342~7,992百万円、営業利益は2,034~5,117百万円を目標としている。止血材の売上高5,342百万円の内訳としては、欧州で4,302百万円、アジア・オセアニアで833百万円、中南米・カナダで205百万円となっている。

欧州では各販売代理店による売上予測値や発注概算量を参考に販売計画を立てている。アジア・オセアニアでは、主にオーストラリアでの販売増加を見込んでいるほか、韓国での販売も年度を通じで寄与することを見込んでいる。中南米・カナダでは、主にブラジルを中心とした販売増加を見込んでいる。

契約一時金については、欧米市場における癒着防止材の販売ライセンス契約締結に伴う契約一時金で2,000百万円、主に日本での外科分野の提携に伴う契約一時金で650百万円を見込んでいる。なお、国内における止血材の製造販売承認が得られれば、販売パートナー先からマイルストーン収益が入ることになるが、時期がまだ流動的なことから今回の計画には織り込んでいない。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《MH》

 提供:フィスコ

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