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【杉村富生の短期相場観測】 ─ワクチン接種が加速、景況感は改善する!

 
「ワクチン接種が加速、景況感は改善する!」

●日米ともに“高値しぐれ”商状だが…?

 日米両市場ともに、高値保ち合い商状に陥っている。手掛かり難だ。材料が乏しい。特に、日本市場の動きは冴えず、日経平均株価は2月16日のザラバ高値(3万0714円)を抜けずにいる。主因はコロナワクチンの接種の遅れ、これに伴う需給、人気の悪化(PERの低下)にある。

 しかし、今後は接種が加速する。6月1日時点では医療従事者は対象者の97%が1回目の接種を終えた。65歳以上の高齢者の接種率は16%だが、7月末には99%の自治体が高齢者向けワクチン接種を終える見込みだという。6月中旬以降、64歳以下~12歳以上の一般接種に加え、職場、大学での接種が始まる。コロナワクチンは5000万回分が確保されているという。

 現時点の接種率は対象者の9%(1039万回)だ。現在、1日50万回のペースで接種が行われている。政府はこれを1日100万回に引き上げる計画を進めている。コロナワクチンは6月末までにファイザー製を1億回分、モデルナ製を4000万回分輸入する。

 接種率が10%を超えると、非製造業の景況感が劇的に改善に向かう。ドイツ、アメリカ、イギリスのケースがそれを示している。日本の場合、緊急事態宣言、まん延防止等重点措置の解除が不可欠だが、7月に入ると、状況は大きく変わるだろう。もとより、製造業(鉱工業生産)は絶好調だ。夏場には経済の“両輪”が揃う。

 GDPについては「前期比年率」(1-3月期はマイナス5.1%)の数字が一人歩きしている。だが、金額ベースでは昨年4-6月期が485兆円(大底)、今年1-3月期が534兆円と着実に回復、秋には2019年7-9月期の558兆円(ピーク)に迫るだろう。つれて、外国人の認識は変わる。

●物色テーマは自動車&半導体関連!

 すなわち、景気敏感セクターとしての日本株が脚光を浴びるだろう。物色テーマは 自動車 半導体に注目できる。自動車ではトヨタ自動車 <7203> が本命だ。ここ数年、テスラの独走状態だったが、このところは「トヨタの“実力”を再評価し、9月末の1対5の株式分割の権利取りを」とのムードが内外の機関投資家中心に高まっている。

 大豊工業 <6470> はトヨタ直系(トヨタ自動車が発行済み株式数の33%を有する筆頭株主)の部品メーカーだ。軸受け、ダイカストなどを手掛け、売上高の7割がトヨタグループ向けとなっている。PER11倍、PBR0.5倍前後は割安すぎる。

 IMV <7760> [JQ]は振動計測装置、振動監視装置がメイン製品だ。自動車生産に不可欠の分野を担っている。2021年9月期の上半期は経常利益11億2500万円(前年同期比126.3%増)だった。しかし、通期予想は従来の10億円を据え置いている。下半期は60億円の売上高に対し、「1億2500万円の赤字?」。あり得ない話である。

 半導体関連ではテラプローブ <6627> [東証2]、日本電子 <6951> 、I-PEX <6640> 、内外テック <3374> [JQ]、フェローテックホールディングス <6890> [JQ]などに引き続いて注目している。内外テックは売上高の7割が東京エレクトロングループ向けだ。2022年3月期の1株利益は267円と予想している。

 ホロン <7748> [JQ]は1月20日に6440円の高値がある。6月2日には2953円の安値まで売り込まれた。2021年3月期の最終55.4%減益に続いて、今期も27.3%減益と発表したのが響いている。会社側は正直というか、説明が足りない。いずれにせよ、今期の数字は低すぎる。主力ユーザーはレーザーテック <6920> 経由のASMLなのに。

2021年6月4日 記

株探ニュース

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