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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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7730 マニー

東証P
1,984.5円
前日比
+11.5
+0.58%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
33.1 3.95 1.97 8.33
時価総額 2,123億円
比較される銘柄
ナカニシ, 
松風, 
朝日インテク
決算発表予定日

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【和島英樹のマーケット・フォーキャスト】 ─グロース銘柄の逆襲なるか


「グロース銘柄の逆襲なるか」

●投資家の関心高い半導体関連、トヨタの決算動向

 8月中旬までの東京株式市場は、不透明要因の後退から上値を試す展開となりそうだ。

 注目されたFOMC(米連邦公開市場委員会)は市場予想通りの0.75%利上げとなったが、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が秋口以降の利上げ幅縮小の可能性に言及するなど、インフレ懸念は後退しつつある。4-6月期の実質国内総生産(GDP)がマイナス成長となり、2四半期連続のマイナスで「テクニカルリセッション」となった。一方、米国企業の決算はこれまでのところ「悪くない」発表が続き、景気の腰折れ不安も限定的になっている。外部環境の影響を受けやすい日本株にとって、これはプラス材料といえる。ただ、日経平均株価は2万8000円以上では戻り待ちの売りが出ており、これをどこまでこなせるか――。日経平均株価の予想レンジは2万7000円~2万8700円。

 8月中旬までの主なスケジュールは、1日に米ISM製造業景況指数、米製造業PMI改定値、5日に米雇用統計、10日に米CPI(消費者物価指数)、11日に米PPI(生産者物価指数)、15日に日本4-6月期GDP(速報)、17日に米小売売上高、18日にFOMC議事録、25日(~27日)にジャクソンホール会議――などとなっている。市場ではインフレや景気失速などが警戒されており、米国の日程が軸となる。なお、8月にはFOMCがないため、ジャクソンホールでの経済シンポジウムへの関心が高い。

 主な第1四半期(4-6月)決算発表は1日(月):日本航空 <9201> [東証P]、2日(火):三井物産 <8031> [東証P]、三菱商事 <8058> [東証P]、イビデン <4062> [東証P]、ダイキン工業 <6367> [東証P]、3日(水):川崎汽船 <9107> [東証P]、日本郵船 <9101> [東証P]、オリックス <8591> [東証P]、JFEホールディングス <5411> [東証P]、SUBARU <7270> [東証P]、4日(木):HOYA <7741> [東証P]、日本製鉄 <5401> [東証P]、トヨタ自動車 <7203> [東証P]、5日(金):三菱重工業 <7011> [東証P]、伊藤忠商事 <8001> [東証P]、レーザーテック <6920> [東証P](6月期本決算)、8日(月):東京エレクトロン <8035> [東証P]、住友金属鉱山 <5713> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]などとなっている。

 特に先行きの受注動向に懐疑的な見方が出ている 半導体関連の決算動向に関心が高い。また、期初の為替前提が保守的な一方、挽回生産に制約があるトヨタの動向へも関心が高い。日経平均株価の1株利益は2100円前後(PERは13倍台)で、これが切り上がるかもポイントとなる。

●国内グロース株に注目

 物色面では時節柄、好決算企業のピックアップが主流となりそうだ。これまでのところ好決算を発表した企業はMARUWA <5344> [東証P]、三菱自動車工業 <7211> [東証P]、日本航空電子工業 <6807> [東証P]などとなっている。

 テーマとしては「グロース銘柄の逆襲なるか」がポイント。米国ではインフレが懸念される一方で、既に10年債利回りは低下傾向にある。金利上昇局面ではPER(株価収益率)の低いバリュー株が優位だったが、収益力は高いがPERが高水準(株式益利回りが低水準)のグロース株が反転に向かってもおかしくはない。破壊的なイノベーションを起こすような銘柄に投資するETF(株式上場投資信託)であるARK INNOVATION ETF<ARKK>に底入れ感もある。

 国内のグロース株としては世界的な人材テック企業のリクルートホールディングス <6098> [東証P]、医師情報のプラットフォーマーであるエムスリー <2413> [東証P]、手術針などグローバルニッチトップのマニー <7730> [東証P]、エアコンのダイキン工業 <6367> [東証P]、産業用ロボットのファナック <6954> [東証P]、紙おむつ等の衛生用品大手のユニ・チャーム <8113> [東証P]などが挙げられる。

(7月29日 記/次回は8月28日配信予定)

■和島英樹(Hideki Wajima)

株式ジャーナリスト
日本勧業角丸証券(現みずほ証券)入社。株式新聞社(現モーニングスター)記者を経て、2000年にラジオNIKKEIに入社。東証・記者クラブキャップ、解説委員などを歴任。現在、レギュラー出演している番組に、ラジオNIKKEI「マーケットプレス」、日経CNBC「デイリーフォーカス」毎週水曜日がある。日本テクニカルアナリスト協会評議委員。国際認定テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)。

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