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7713 シグマ光機

東証S
1,555円
前日比
+9
+0.58%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.5 0.66 2.70
時価総額 117億円
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【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家ゆたぽん氏:テーマ先読み!宇宙関連銘柄とは


以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家ゆたぽん氏(ツイッター:@yutanpo104 )が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2016年3月6日0時に執筆

日経平均株価は2月の安値からリバウンド基調にあり先週末終値ベースで17000円台を回復している。一連のリバウンドムードの中で特に目立った上昇を見せたのが、自動運転・5G通信・VR/AR・フィンテックといった直近注目を集めていた新興テーマ株であった。
比較的新鮮な物色としては、先日の寄稿でテーマ先読みとして取り上げさせていただいたアグテック関連銘柄の一角が、無人農機の実用化や農業支援の報道をきっかけに動意が確認された。
今回も現在テーマとしての大きな動意は見られないものの、直近報道が増えている「宇宙関連」について考察したいと思う。


◆現状分析

政府は昨年1月に、宇宙産業の強化と安保分野での利用促進のため宇宙基本計画を発表した。そして、2016年3月4日付で二つの宇宙関連法案が閣議決定された。ひとつは、ロケット打ち上げの損害賠償制度を定めた宇宙活動法案。これにより民間企業のロケット打ち上げ参入を促し、宇宙産業の底上げを目指す。そしてもう一つが、衛星画像の取り扱いを定める衛星リモートセンシング法案だ。こちらは、人工衛星から撮影した画像の悪用を防ぐルールを定めるものであり、衛星画像から得られる情報を農業や防災などに活用を期待されている。

こうした民間の宇宙事業参入を後押しする動きがみられる中、宇宙ベンチャー企業への出資話も活発だ。直近では、今月はじめに官民ファンドの産業革新機構などが宇宙ゴミ(デブリ)の掃除を目指すベンチャー、アストロスケール社に最大約40億円を出資するとの発表があった。

また、昨年9月には三井物産とスカパーJSATが超小型衛星開発のベンチャー、アクセルスペース社の増資18億円のうち約6億円程度を引き受け、それぞれ業務提携をしている。同社の衛星は従来の10分の1以下の低コストが強みであり、今後打ち上げる衛星の画像データを農業やエネルギー、物流の分野で活用するという。

民間の宇宙事業参入は海外でも活発だ。米国では昨年11月に、営利目的での宇宙資源の利用を米国の市民や企業に認める「2015年宇宙法」が上院で可決された。2014年にはグーグルが人工衛星の製造や高画質の衛星写真や動画を提供するスカイボックスイメージング社を買収。また、電気自動車のテスラモーターズCEOイーロン・マスク氏のスペースX社、Amazon.com創業者のジェフ・ベゾス氏の設立したブルーオリジン社など、米国の名だたる経営者が宇宙ビジネスに熱視線を送る。


◆今後の見通し

世界の宇宙関連の民間産業は、年間13兆円規模のマーケットといわれており、3000億円前後と横ばいの日本市場は米国などと比較しても出遅れており、成長の余地があると期待されている。先月20日には宇宙ゴミや不審衛星監視の、米国を中心とする国際的枠組みに日本政府が参加を表明した。

近年、宇宙空間では人工衛星の残骸などの宇宙ゴミが急増している。中には地球を秒速8キロメートルもの高速で周回しているものもあるという。これらの宇宙ゴミは大きさ1センチ程度のものでも衝突すると、猛スピードで走る自動車とぶつかるほどの衝撃になることもあり、衛星を破壊する事件が起きている。政府が推進している自動運転や農業における無人トラクターなどの安全は衛星を介して制御されている部分があり(センサーでの制御機能もあるが)、これらのイノベーションの普及には衛星をはじめとした宇宙インフラの整備が不可欠なのである。前述のアストロスケール社への出資も、こうしたニーズが発端であり課題である為だと考えられる。

先日寄稿したアグテックにも絡むが、人口減による労働力不足の課題に対し、衛星を介した複数の無人トラクターが作業する省人化された大規模農業を実現可能となるかもしれない。また、2020年東京五輪までに自動運転による無人タクシーが実用化されているかもしれない。マーケットにおいては後者の関連が人気を博しているようだ。ただ、人を乗せて走る場合は安全面の問題や法整備の十分な議論が必要となるため、自動運転の導入は前者のほうがより近い将来実現可能なのではないかと個人的には感じている。

ともあれ、これらの鍵となるインフラは宇宙にもあるということを念頭に置きつつ、今後の予算、イベント、新たな技術・材料、大企業の宇宙ビジネスへの参入など報道には注目していきたい。(今年4月から金星探索機「あかつき」が金星を本格的な観測を始める予定だ)


◆宇宙関連のキーワードと関連銘柄

最後に、宇宙関連の報道で出てくる可能性のあるワードと関連銘柄を列挙させていただく。企業のホームページなどを見てみると、わかりやすい図解などが掲載されているものもあるので、「百聞は一見にしかず」、閲覧をお勧めする。

・宇宙開発・衛星・ロケット等
→三菱重工業<7011>、明星電気<6709>、古河電池<6937>、アイネット<9600>、セック<3741>、
コア<2359>、ジグソー<3914>

・宇宙ごみ(スペースデブリ)除去
→日東製網<3524>

・宇宙太陽光発電システム
→神島化学工業<4026>

・重力波
→シグマ光機<7713>


場中リアルタイムでの銘柄やテーマの考察はツイッターで行っておりますので、ツイッター→@yutanpo104をフォローしてご覧ください。

※テーマに関しても盛り上げるか上げないかは大口次第で、先のことはわかりませんので悪しからず。地合いも考慮しながら売買のタイミングには気を付けましょう。

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執筆者名:ゆたぽん(ツイッター:@yutanpo104 )

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 提供:フィスコ

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