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HAPiNS Research Memo(1):HAPiNS業態の開発で見えてきた成長力回復


■要約

HAPiNS<7577>は、各種の雑貨を販売する専門店チェーンである。全国の駅ビルやショッピングセンターなどに179店舗を展開している(2018年9月末現在)。商品は、癒しやカワイイをテーマに毎日の生活を彩るインテリア雑貨や生活雑貨などで、値段も手頃なため女性を中心に人気が高い。RIZAPグループ<2928>と資本業務提携して子会社となったが、RIZAPグループやRIZAPグループ子会社とのコラボレーション、及び新業態HAPiNSの確立により収益が改善、2018年3月期には長らくの低迷から抜け出して成長戦略へと転じている。

同社業態は、「ジブン色、1人暮らし。幸せ空間、ミニ家族。」をキャッチフレーズに、自分らしい1人暮らしを表現できるオリジナルデザインの雑貨を数多く品ぞろえるHAPiNS、毎日の生活の中でつい使ってしまいたくなるような「かわいい」「楽しい」「ほっとする」様々な雑貨を取りそろえたPASSPORT、都会的センスの「かわいさ」を指向する大商圏型のライフスタイルショップbao-bab.fleur、ヤングファミリーにワンランク上の生活シーンを提案する中商圏型ライフスタイルショップfleur by passportの4業態である。部門別売上高構成比は、テーブルなどリビンググッズが6.7%、マグカップなどダイニンググッズが12.2%、パジャマなどライフファブリックスが54.4%、ぬいぐるみなどバラエティグッズが24.0%、ほかにフランチャイズ等卸売2.6%となっている。

長らくPASSPORTが主力業態だったが、業績低迷により店舗数は純減を続けていた。しかし、RIZAPグループ入り後に開発された新業態HAPiNSが好調で、企業としての業績も回復してきたことから、2018年8月に社名をパスポートからHAPiNSへと変更した。HAPiNSの開発は、提携直後、かわいい商品が充実しているという認知の従来型のPASSPORTブランドを再定義するところからスタートした。財務体質改善から商品作り、店作りなどRIZAPグループと提携するなかの試行錯誤から生まれた業態で、新規出店のみならず、PASSPORTからの転換も含め、メインブランドをHAPiNSへシフトしているところである。

2019年3月期第2四半期の業績は、売上高4,469百万円(前年同期比11.3%増)、営業利益61百万円(同164.8%増)となった。出店効果に加え夏物やオリジナルキャラクター商品が好調だったことに加え、販管費の削減を継続的に進めていることから、営業利益は前年同期比で大幅な増益となった。しかし、定番商品が想定より低調に推移したこと、2018年7月の豪雨・猛暑や8月の台風多発など天候不順が頻発したことにより、売上高・営業利益ともに当初計画に対して未達となった。

2019年3月期の業績見通しについて、同社は売上高9,800百万円(前期比11.6%増)、営業利益210百万円(同39.0%増)を見込んでいる。期初計画に対して、売上高で1,700百万円、営業利益で390百万円の下方修正となっている。理由は、第2四半期の売上高・営業利益の未達を考慮、下期の売上高の前提を保守的にし、その分原価や新店費用の負担などを織り込んだめである。このため、下期の新規出店計画は、出店時期など利益を優先して慎重に対応する考えである。HAPiNSという新業態の開発によって成長力の回復が見えてきただけに、今後は売れるオリジナル商品の開発が非常に重要になってきたと言えるだろう。

■Key Points
・カワイイ雑貨専門店チェーンHAPiNSを展開
・RIZAPグループとの提携効果で収益改善
・2019年3月期の売上苦戦も、成長力の回復が見えてきた

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《MH》

 提供:フィスコ

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