信用
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)のみができる銘柄
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7567 栄電子

東証S
482円
前日比
+3
+0.63%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.4 0.56 2.07
時価総額 24.5億円
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内外テック
決算発表予定日

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明日の株式相場に向けて=「東芝M&A」の衝撃波が生む半導体相場

 きょう(7日)の東京株式市場は、日経平均株価が34円高の2万9730円と小幅反発。方向感の定まらない展開で、前日終値を挟んで右往左往したが常に値上がり銘柄数が値下がり数を大幅に上回り、地合いそのものはかなり強かったといえる。大引け時点での値上がり銘柄は1800を超え、東証1部全体の84%を占めた。

 きょうは、東芝<6502>が脚光を浴びた。寄り付きから投資資金が集中し、取引時間中には商いが成立せず、大引けストップ高配分で大量の買い物を残すという展開となった。旧東芝メモリー、つまりキオクシアを巡る買収思惑が、本体の東芝も含めた“まるごとM&A”の話に発展してきたことは株式市場にもサプライズを巻き起こしたが、市場関係者によると「東芝の車谷CEOが買収提案側のCVCキャピタルの日本法人会長を務めた人物ということで、最初からある程度想定された路線だったかもしれない。ホワイトナイトの仮面を被っても、日本の技術流出という点では同じであり国益に反する。かつて買収されたNEC・日立のDRAM統合会社エルピーダメモリは、現在は買収先の米マイクロン<MU>の収益中枢となっている。果たしてそれでよかったのか、ということだ」(準大手証券ストラテジスト)と危惧する声も聞かれた。また、「米中対立はトランプ政権の時とは比べ物にならないくらい先鋭化している」(ネット証券大手アナリスト)という指摘もある。今回の件もその煽りを受けているという見方もあるが、真相は分からない。ただ、この衝撃波は半導体関連株の物色人気を助長する可能性はある。

 半導体関連では前週に同じタイミングで取り上げた、野村マイクロ・サイエンス<6254>、フェローテックホールディングス<6890>、日本電子材料<6855>の3銘柄の強調展開が目立つ。番外では栄電子<7567>などの小型株も動意含みだ。もちろん、半導体関連の中小型株はこれらに限らず強い銘柄が多い。半導体供給網の強化をバイデン米政権が危機感をあらわに打ち出している以上、下手をすれば日本の半導体関連セクターは草刈り場になる可能性がある。海外投資家から熱視線が注がれる銘柄も今後多くなってくる予感がある。その際、時価総額規模はその企業が持つ技術を妥当に評価するものではない。マスクブランクス検査装置でグローバルニッチトップ企業として今や時価総額1兆6000億円規模に達したレーザーテック<6920>もほんの数年前までは中小型株の一角に過ぎなかった。

 このほか個別では、モリテック スチール<5986>が売買代金を大きく膨らませ激しく動兆をみせている。自動車業界向けを主力とする焼き入れ・板金加工大手で電気自動車(EV)向けにケーブル自動巻き取り式充電スタンドを手掛けていることで、EV関連株として折に触れ人気化する。昨年11月から12月中旬にかけて急騰し718円まで駆け上がった経緯があり、週足でみればここでの急騰は初動という見方もできなくはない。高値圏もみ合いを上放れつつある武蔵精密工業<7220>もマーク。再編思惑が高まる自動車部品セクターで2輪にも強く、筆頭株主はホンダ<7267>だ。2018年5月につけた上場来高値2132円(分割後修正値)を視界に入れている。

 3月下旬以降に注目してきた新日本電工<5563>だが、新年度相場で上昇トレンドを加速させている。低PBR銘柄の一角だったが、いつの間にか1株純資産並みまで株価水準を切り上げている。とはいえ、ようやく解散価値と同水準に漕ぎつけたというところだ。鉄鋼セクターは総じて低PBR株が多いが、ここにきて広範囲に水準訂正の動きが出ているようだ。電炉では東京製鐵<5423>の上げ足が目立ち、きょうは再び新高値街道に復帰したがPBRはまだ0.8倍台だ。足もとの業績は厳しいが22年3月期の回復に期待した買いということになる。となると、同じく22年3月期の業績回復と配当復元が期待される三菱製鋼<5632>の水準訂正余地も意識される。同社株のPBRは0.3倍台である。

 一方、米長期金利の上昇一服を契機に金市況の底入れがはっきりしてきた。大型株だが金市況との株価連動性が高い住友金属鉱山<5713>に目を配っておきたい。あともう一息で5000円を上限としたボックス圏をブレークすると同時に、日足一目均衡表の雲抜けが迫っている。金市況関連では松田産業<7456>も調整一巡から切り返す動きにある。PER10倍ソコソコで0.8倍台のPBRと指標面でも割安感がある。

 あすのスケジュールでは、2月の国際収支、3月の景気ウォッチャー調査、3月の消費動向調査など。海外では、4月の米フィラデルフィア連銀製造業景況感指数など。(銀)

出所:MINKABU PRESS

最終更新日:2021年04月07日 17時19分

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