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7521 ムサシ

東証S
1,823円
前日比
-16
-0.87%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
18.4 0.43 1.97
時価総額 145億円
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決算発表予定日

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ムサシ Research Memo(1):収益安定性の向上に取り組む。2016年の参院選を控え、投資のタイミングを計る


ムサシ<7521>は選挙関連機材のトップメーカー。選挙の投開票業務で必要な機材や用品類を全般的にラインアップし、主力の投票用紙読取分類機においてはシェア約80%と圧倒的な存在だ。また、メディアコンバート(文書デジタル化)事業においても国内最大のイメージング作業施設を展開し、収益の2本柱への育成を図っている。

2016年3月期第2四半期(2015年4月?9月)決算は、計画に対し弱含みで推移する商品が多い中、収益源の「選挙システム機材」販売の好調により、計画対比で上振れしての着地となり、同時に通期予想も上方修正された。4月実施の統一地方選をはじめ各地方選挙において、高採算の機器類の販売が予想以上に伸長したことで上振れとなった。

選挙システム機材の売上高は、国政選挙の実施で大きく左右される。今2016年3月期に国政選挙は今のところ予定されていない。来期には参院選を控えて増益への期待も高まるが、選挙関連事業自体の収益安定性向上も、中長期的には同社にとっての大きな課題だと弊社では考えている。ことの性質上特効薬はないが、選挙教育の事業化、民間選挙需要の取り込み、選挙関連のソフトウェア販売の強化などが当面の強化項目に成り得るのではないかと弊社では考えている。

収益の2本目の柱として期待がかかる「メディアコンバート事業」は順調な拡大が続いている。足元は民間需要がけん引しており、官需を逆転し、同社の受注の約60%を占めるようになった。今期は大型案件の受注にも成功している。来期から運用が本格化するマイナンバー関連のアウトソーシング需要にも力を入れている。同社は採算性重視の姿勢を打ち出し、社内に大口案件の採算性を審査するための「委員会」を設置した点も注目される。

2016年3月期通期業績は、選挙システム機材やメディアコンバート事業が堅調に推移しているため、前期比で減益幅が圧縮される予想となった。2017年3月期は7月に参院選が予定されているため、選挙システム機材事業の躍進で、増益に転じてくると弊社では考えている。また、来期中に衆院選も実施されるのではという見方も出てきている。衆院選の実施は間違いなく同社の業績にはプラスだが、実施日程によって業績インパクトが大きく異なるので注意が必要だ。

(注)当レポートで言及するセグメント別売上高は、本文、図表ともに、セグメント間の内部売上高を含まない数値となっている。

■Check Point
・第2四半期は増収増益で着地
・選挙システム機材が全体の業績をけん引
・マイナンバー対応でも期待されるメディアコンバート事業
・通期業績予想を修正、利益面で前回予想を上回る見通し

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《SF》

 提供:フィスコ

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