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7447 ナガイレーベン

東証P
2,312円
前日比
+26
+1.14%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
23.9 1.76 2.60 1.00
時価総額 826億円
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ナガイレーベ Research Memo(4):2017年8月期第2四半期の売上高、営業利益は過去最高を更新


■業績動向

● 2017年8月期第2四半期の連結業績概要
(1) 損益状況
ナガイレーベン<7447>の2017年8月期第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比3.0%増の7,149百万円、営業利益が同13.0%増の1,932百万円、経常利益が同17.9%増の2,007百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同22.8%増の1,380百万円となり、売上高と営業利益は過去最高となった。主力製品を中心に需要を確実に取り込んだことで増収を確保、一方で円安や加工賃アップなどの原価上昇要因があったものの、高付加価値製品の拡販や海外生産の更なる推進、為替先物予約等でこれを吸収し、増益を維持した。

市場環境、業界環境は期初に予想されたとおりおおむね安定して推移した。そのような環境下で、前年同期よりも多かった更新需要を確実に取り込んだこと、注力していた周辺市場の患者ウェア、手術ウェアも順調に推移したことから売上高は前年同期比3.0%増となった。

売上総利益は前年同期比で230百万円増加したが、要因を分析すると売上増によるプラス要因が244百万円、海外生産比率の上昇(46.5%→47.0%)によるプラス効果が18百万円であった一方で、マイナス要因としては原材料・加工賃のアップ16百万円、為替レート(円安)による原価上昇25百万円があった。結果として売上総利益率は47.6%(前年同期は45.8%)となり、前年同期比では大きく改善した。一方で販管費は同0.6%増の1,473百万円であったが、当初から見込んでいた100周年記念関連費用34百万円、外形標準課税36百万円(17百万円増)等があったことによるもので、金額としてはほぼ期初計画どおりとなった。この結果、営業利益は前年同期比では13.0%増となり過去最高となった。

一方、経常利益は同17.9%増となり、営業利益を上回る増益率となったが、主に営業外収益・費用での為替差損益の影響(当期は46百万円の差益、前年同期は33百万円の差損)によるもの。特別損益では特に大きな変動や想定外のものは発生しなかったが、税率低下の影響により法人税等が減少し親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比22.8%増の1,380百万円となった。全体としては、前第2四半期連結累計期間では、原価上昇の影響のため減益となったものの、期初予想を上回る好結果であったと言えるだろう。

a) アイテム別売上高
アイテム別の売上高は、ヘルスケアウェアが前年同期比2.2%増の4,110百万円、ドクターウェアが同0.7%増の1,075百万円、ユーティリティウェアが同14.3%減の241百万円、患者ウェアが同20.9%増の870百万円、手術ウェアが同2.1%増の681百万円、シューズが同1.3%増の74百万円、その他が同10.1%減の95百万円となった。

主力のヘルスケアウェアは、ここ数年の新製品群による市場活性化により、更新物件のモデルチェンジ及び新規物件の獲得が順調に進んだ。この結果、前年同期比では増収を確保した。ドクターウェアは、従来型量販品の販売は厳しかったが、高付加価値ハイエンド商品群が堅調であったことから前年同期比で増収となった。ユーティリティウェアは個人支給から共用品への移行傾向が継続し、大きな減収となった。ただし、金額が少ないため全体への影響は軽微であった。

またここ数年注力している周辺市場では、患者ウェアは従来品が堅調に推移したことに加え、新製品が大きく販売増に寄与し、前年同期比では高い伸び率を達成した。手術ウェアは、需要は底堅いもののコンペルパックの洗濯滅菌工場のフルキャパ状態が継続したことから、販売金額は2.1%増にとどまった。患者ウェアや手術ウェアなど、相対的に同社のシェアが低い周辺市場においてはまだ開拓の余地がある。シューズやその他商品は金額が少ないため全体への影響は小さい。

b) 地域別売上高
地域別売上高では、東日本が前年同期比6.4%増の3,625百万円、中部日本が同5.5%増の757百万円、西日本が同0.8%減の2,672百万円、海外が同21.4%減の94百万円となった。東日本では、更新物件の順調な受注に加え、新規物件も獲得し過去最高の売上高を達成した。中部日本は市場性が小さく物件の多寡による影響が大きく、この上半期は期ズレした物件を獲得し前年同期比では増収となった。西日本では前年同期に大型物件を獲得したことから大幅増収となったが、この上半期も更新物件の確実な受注と新規物件の獲得によるシェアアップで順調に推移、ほぼ前年並みの売上げを確保した。海外については、まだ売上規模は小さいため、前年同期の大型病院への納入の反動で、この上半期は大幅減収となった。なお、西日本や海外の市場シェア率はまだ低く、今後の拡大の可能性を残している。

c) 商品別売上高
商品別売上高ではDCブランドが前年同期比13.4%減の264百万円、高機能性商品が同3.1%増の3,831百万円、標準機能商品が同6.6%増の2,714百万円、量販品が同8.5%減の338百万円であった。市場のボリュームゾーンであり同社が最も拡販に力を入れている高機能性商品は順調に拡大し、標準機能性商品も増収となった。DCブランドや量販品は伸び悩んだが売上規模も小さく、特に大きく懸念される結果ではなかった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《TN》

 提供:フィスコ

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