貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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7433 伯東

東証P
5,300円
前日比
-170
-3.11%
PTS
5,315円
14:59 04/19
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
18.4 1.58 5.28 7.28
時価総額 1,226億円
比較される銘柄
丸文, 
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ダイトロン
決算発表予定日

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暴落の対策をしたことは、1度もありません!

第29回 日本株&アメ株で勝つ人~個人投資家4800人の調査で判明!
(億り人・バガー投資家・松本哲夫さんの場合その3)


登場する銘柄
花王<4452>、伯東<7433>、三井住友トラ<8309>、北国FHD<7381>、西尾レント<9699>、ナガワ <9663>

取材/真弓重孝・富田祥平、編集・構成/真弓重孝(株探編集部)

【タイトル】松本哲夫さん(60代・男性・専業投資家):
専業投資家歴が半世紀近く、獲得したリターンは10億円を超える億り人。医学部を志すが、父が毛糸相場の営業に引っかかり、財産のほとんどを失いかける窮地に陥る。松本さんが交渉し、財産を取り戻したことで、資産運用を任されたことが投資家としての道を歩み始めるきっかけとなった。1980年代後半のバブル経済の頃には運用資産は2億円に到達。その後、平成バブルの崩壊や2008年のリーマン・ショックも通過し、以後は右肩上がりで資産を膨らませてきた。投資スタイルは割安成長株への長期・分散投資と配当金の再投資。60代で人生初めての結婚をすると、配当収入が3倍・理想のマイホームをゲットと幸運が続いている。写真は愛犬のエルザ。

第1回記事「資歴40年超で、資産10億円&配当収入4000万円を築いた『鈍感力』」を読む
第2回記事「10億円達成のもう1つ要素、「柔軟力」で大暴落後の反発に乗る!」を読む

8月最終週の日米の株式市場は、「パウエルショック」とも言うべき状況に陥った。景気よりもインフレ退治を優先するFRB(米連邦準備理事会)の姿勢が改めて鮮明になったことで、株式市場は今後の景気後退リスクに対して過敏に反応する可能性も出てきた。

急落や暴落に備えて、なにか対策すべきなのか。半世紀近い投資人生の中で、何度も大きなショックを経験してきた松本哲夫さんは、これまでの経験を踏まえ、ショックに備えた対策を取っているのかを尋ねた。

すると、冒頭から意外でもあり、かつ納得できる回答が飛び出した。(聞き手は編集部/真弓重孝・富田祥平)

株価を見ずに業績や企業価値に注目する

―― 松本さんは暴落に備えてなにか対策をされているのでしょうか?

松本哲夫さん(以下、松本): 実を言いますと、私はこれまで暴落に備えて何か対策をしたということは、1度もありません

私の信条は、「どんなときも相場に居続ける」こと。そして、前回の記事で紹介したマックス・ギュンターの「何が起きるかを予想するな。起こったことに反応しろ」という考えに共鳴しています。

私は、全ての運用資金を投資に回すフルポジション戦略を取っています。人によっては、相場の様子が怪しくなったら、一部のポジションを解消してキャッシュ比率を上げる対策をするかもしれませんが、私はしません。

相場の先行きは何かと気になるものですが、暴落を予想するのは困難であり、そもそも予想すること自体、無意味な作業だと考えています。

―― ということは、暴落が起きたときに、その状況に応じた対処をするということでしょうか。

松本: 私の投資法では、株価よりも企業価値に注目します。株価が暴落しても、期待する将来の企業価値が株価と同じように下がることにならないはずです。

この企業価値を構成する要素は様々あります。例えば、将来性のある事業を手掛けているのか、高い技術力やブランド力を持っているのか、競争力を保つビジネスモデルを構築しているのか、経営者の資質がしっかりしているのか――などがあります。

注目しているのは、こうしたものが生み出す将来の価値ですから、保有株が市場の暴落に巻き込まれても、悲観して投げ売りする必要はありません。むしろ暴落時は、企業価値に対して株価が割安となった銘柄を積極的に狙いにいく好機と捉えてきました。

■日経平均株価の年足チャートと過去のショック(1970年後半~)
【タイトル】

注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同


―― 暴落で割安になった銘柄を狙いに行く場合、フルポジション戦略との兼ね合いでどのように購入資金を捻出するのですか。一部を利確したり、銘柄を入れ替えたりするのですか?

松本: 基本的には配当金の再投資を行っています。ただ、暴落時にタイミング良く配当収入が入るわけではないので、一部の銘柄を利確して銘柄を入れ替えています。

銘柄を入れ替える基準は、全体相場の暴落に対し下落率が低い銘柄から、成長性が低い=企業価値の向上が見込みにくいと思う銘柄を見切って処分します。下落率が低いと、企業価値に対して割安ではないと判断できるためです。

コロナショックの中では、食品物流のC&Fロジホールディングス<9099>や食品スーパーのアークス<9948>を一部売却しました。

どちらも良い会社ですが、これから数年のうちに大きな飛躍は見込めないと思ったことが売却理由です。代わりにベビー用品を展開する西松屋チェーン<7545>をポートフォリオに組み入れました。

この時に行ったポートフォリオの取捨選択は的確でした。私の投資人生でコロナショックは4回目とも5回目ともいえる大暴落でしたが、一番上手く暴落を乗りきることができましたね。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。



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