貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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時価総額 574,614億円
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銘柄グリップ力がある「長期さん」はこんな人、投資スタイル別の注目指標、そして売買益期待の銘柄は

第17回 強い投資家はどんな人~日本株投資家3900人調査で解明!(データ分析・長期さん編-2)

筆者/真弓重孝 = 『株探』編集部・編集統括プロデューサー
ビジネス誌、マネー誌などを経て、2018年4月にみんかぶ(現ミンカブ・ジ・インフォノイド)に入社。現在に至る。

前回の「データ分析・長期さん編」の記事を読む

平均的な銘柄保有期間が「1~3年未満」「3年以上」になる長期さん。今回は、

投資スタイル別の注目指標および情報、
平均的な保有銘柄や投資期間、
売買益期待が最大&2番目に大きい銘柄、


――について紹介する。

なお長期さんのケーススタディ編は以下を参照してほしい。



バリュー派は「収益バリュー」、「配当利回り」「時価総額の水準」

まず前回紹介した長期さんの投資スタイル別の割合をおさらいすると、下のグラフにあるように、バリュー派が最大勢力であることが大きな特徴だ。

全回答者や億以上の運用資産を持つ「億マン」さん、投資を開始してから2倍以上の資産を膨らましてきた「バガー」さんは、グロース派が最大勢力だった。

こうした中で長期さんは、バリュー派の割合がグロース派を6%ポイントほど上回る42%になった。

【タイトル】
注:回答数は長期さん336、全体3920

ここから投資スタイル別に長期さんが重視する指標&情報を紹介していく。

バリュー派は

・収益バリュー ~ 潜在的な収益力に対して割安
・配当利回り ~ 配当利回りが、平均に比べて高い
・時価総額の水準


――が上位だった。9つある項目の順番の並びは全体と同じだが、上位3つの割合が70%以上と、全体と比べて高くなっていることが特徴だ。

【タイトル】
注:回答は4つまで。回答総数と人数は、長期さん465と142、全体3255と1197。合計は100%を超える

グロース派は「利益」「売上高」「収益性」がトップ3

次に2番目の勢力のグロース派について見ていく。彼らが重視するトップ3は

・利益の成長性
・売上高の収益性
・収益性の改善


――となった。

全体との主な違いでは、3番目と4番目が入れ替わっていること。全体では、3番目に「セクターや事業の成長性」、4番目に「収益性の改善」となったが、長期さんはこの逆になっている。

【タイトル】
注:回答は4つまで。回答総数と人数は、長期さん331と120、全体3622と1309

イベントは「株主優待」、テーマは「半導体」、テク・需給は「気配」がトップ

イベント派では「株主優待新設・改善」がトップだった。

株主優待の新設・改善は、バリュー投資の中で株価を動意づかせるカタリストとして注目している投資家もいる。長期さんもバリュー銘柄を基本に選んでいる中で、カタリストを重視した戦略を取っている可能性がある。

なお、株主優待銘柄については、長期投資でリスク分散とモチベーション維持に活用している投資家も多い。先にケーススタディ編で紹介した長期分散スタイルの「ディー」さんは、その1」人。

中小型の成長株で売買益を狙いながら、ポートフォリオの4割を株主優待銘柄に配分。下値リスクの抑制と共に株主優待を楽しみにすることで、投資を継続するモチベーションにしている(参考記事)。

【タイトル】
注:回答は4つまで。回答総数と人数は、長期さん82と28、全体664と263。合計は100%を超える

テーマ派が足元(今春の回答時点)で注目するのは、以下の通り。

トップ3のテーマは

・「半導体」関連
・「EV、自動運転、電池」
・「脱炭素・水素・アンモニア・クリーンエネルギー・環境」


――となった。全体ではトップの「脱炭素・環境」が、長期さんでは3番目だった。

【タイトル】
注:回答は4つまで。回答総数と人数は、長期さん51と21、全体1083と434。合計は100%を超える

テクニカル・需給派では、トップが「気配(注文値段・売買数量)動向」になったのが大きな特徴。ただし、回答人数が少ないため、参考程度にとどめておくべきだろう。

【タイトル】
注:回答は4つまで。回答総数と人数は、長期さん18と6、全体1624と513。合計は100%を超える

お知らせ: 投資スタイル別の指標・情報について、これまで掲載した「全体編」「億マン編」「バガー編」の3つで集計ミスがあったため、関連するグラフと文章を修正しています。修正済みの記事は、以下のリンクから表示できます。△リンク 「全体編」 「億マン編」 「バガー編


保有銘柄は「21~50」「101以上」「51~100」の順

平均的な保有銘柄の株は以下の通り。全体と比べて、銘柄数が「21~50」と銘柄数が多い割合が、全体と比べて高くなっているのが特徴。

長期保有する上で、リスク分散を意識して銘柄数を増やしている可能性がある。

【タイトル】
注:回答数は長期さん336、全体3920。0銘柄の回答は省略

平均的な保有期間は、長期さんの定義に合わせて「1年以上3年未満」「3年以上」についてのみ、全体と比較した。

2つの期間の割合を長期さんと全体で比較すると、当然ながら長期さんの割合が全体より高水準になっている。「1年以上3年未満」では2.3倍、「3年以上」では3.5倍ほど、長期さんの水準が高くなっている。

【タイトル】
注:回答は2つまで。回答総数と人数は、長期さん421と336、全体5606と3920。合計は100%を超える

信用取引は「していない」人が4分の3強を占めた。全体では3分の2弱だった。金利・貸株料のコストを考えると、長期保有では信用取引を活用しない人の割合が高いのは自然だ。

そうした中で活用している人が4分の1を占めるのは、保有期間に関する質問で「平均的な保有期間」としたことの影響があるかもしれない。

また長期派でも、特定の株主優待の権利取りにクロス取引を活用している人もいる。こうした一時的な取引で使用している例も含まれている可能性がある。

【タイトル】

最後に、今年の春時点で売買益期待の最大もしく2番目の銘柄のリストを以下に紹介する。それぞれの表の注で示したように、回答の母数は多くないことから順位は参考として捉えてほしい。

■売買益期待が最大の銘柄
順位銘柄名<コード>
1ソニーグループ<6758>
2ソフトバンクグループ<9984>
3ファーマフーズ<2929>
4伊藤忠商事<8001>
4東京エレクトロン<8035>
6オリエンタルランド<4661>
7三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>
7レーザーテック<6920>
7武田薬品工業<4502>
7チェンジ<3962>
7アサヒホールディングス<5857>
7ファンケル<4921>
注:回答数は124

■売買益期待が2番目の銘柄
順位銘柄名<コード>
1レーザーテック<6920>
2伊藤忠商事<8001>
3ファーマフーズ<2929>
3ENEOSホールディングス<5020>
3三菱商事<8058>
3三井物産<8031>
7オリックス<8591>
7トヨタ自動車<7203>
7リクルートホールディングス<6098>
注:回答数は99

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。

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