貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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7201 日産自動車

東証P
561.4円
前日比
-8.6
-1.51%
PTS
545.8円
21:29 04/19
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
5.5 0.36 2.67 19.72
時価総額 21,948億円
比較される銘柄
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決算発表予定日

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個人投資家株師孔明:EPA(経済連携協定)から注目しておきたい日欧EPA関連銘柄【FISCOソーシャルレポーター】


以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家「株師孔明」氏(ブログ「株師孔明の株&仮想通貨ブログ」)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2018年7月20日12時に執筆

【株師孔明の株&仮想通貨ブログ】にて、株や仮想通貨のブログを執筆している「株師孔明」と申します。どうぞ、お見知りおきを。

今月半ばとなる2018年7月17日、日本とEUがEPA(経済連携協定)の調印を行った。

多くの品目で関税が撤廃されることで、日欧間の貿易が活発化することが期待される。米中貿易摩擦の影響が懸念される中で、自由貿易を推進するEPAは日本経済の刺激要因となるであろう事からも、この恩恵を受けそうな銘柄をしっかりと把握しておきたい。

■日欧EPA調印で自動車、外食産業などに追い風

日欧EPAが今後、国内手続きなどを経て発効すれば、日本の輸出産業に追い風が吹く。ヨーロッパには先進諸国も多く、日本製の自動車や電気製品の需要は少なくない。米トランプ政権が鉄鋼などの関税を引き上げた影響は日本企業にも及ぶことから、日欧EPAをきっかけに欧州向けの輸出を伸ばしてカバーしたいところだ。欧州向け輸出の多い銘柄を中心に株価上昇が期待される。近年は工業製品のみならず一部の農産物や酒類などが日本からヨーロッパへの輸出を伸ばしていることもあり、酒造メーカーなども日欧EPAの恩恵を受けることとなる。また、日本はヨーロッパから食品を多く輸入している。輸入食品を販売する銘柄や、一部の外食チェーンなどは関税引き下げにより仕入れコスト抑制で利益を確保しやすくなる。

■自由貿易推進にも寄与

世界に目を向けると、米中貿易摩擦が本格化しており自由貿易推進の流れはやや弱まりつつある。自国第一主義を掲げるトランプ政権の継続中は、アメリカが自由貿易推進に転換することは難しいと考えられる。ただ、中国や東南アジア、インドなど経済発展著しい国が貿易でも存在感を高めていることから、アメリカが保護主義的政策をとったとしても、他国・地域とのFTAやEPAなどの締結で自由貿易に向けた取り組みを進めることは可能だ。今回の日欧EPAは新たに巨大な経済圏を築くこととなり、TPP11やRCEPなどの議論も進めばさらに日本は自由貿易の恩恵を受けられる。貿易活発化への期待が高まれば、米中貿易摩擦の懸念から売られやすかった商社や海運銘柄にも資金が集まるチャンスが生まれる。

■日欧EPA関連銘柄

<7201>日産自動車
自動車メーカー大手で、フランスのルノー傘下にある。EU加盟国フランスのルノーと密接な関係を持っていることから、日欧EPAをきっかけに欧州関連銘柄として注目を集めるチャンスがあるとみている。割安高配当株でもあり、確実に利益を狙いたい個人投資家の資金流入もあり得るだろう。

<2651>ローソン
コンビニエンスストア大手だが、近年はセブンイレブンやファミリーマートとの競争もありやや苦戦気味だ。高級スーパーマーケットの成城石井を抱えており、日欧EPAで輸入食品にかかる関税が下がれば利益率を高めやすくなるだろう。

<9994>やまや
酒類の販売に取り組んでいる。日欧EPAで日本からヨーロッパに向けて日本酒を輸出しやすくなれば、販路の拡大に弾みがつく。国内市場が縮小する中でも海外市場を中長期的に開拓できると見込まれれば、成長期待の資金を集められるとみている。

<7581>サイゼリヤ
イタリアンレストランを運営。人件費の高騰や人材の確保が大きな課題だ。日欧EPAで欧州からの農産物等の輸入コストが下がれば、利益を確保しやすくなる。低価格が大きな魅力のチェーンだけに、日欧EPAの早期発効が待たれる。

<9104>商船三井
海運ビジネスに取り組んでいる。米中貿易摩擦で貿易が停滞すれば海運需要の低下が懸念される。日欧EPAが締結されたことで自由貿易推進の流れが戻れば、海運需要の先行き期待が高まることで資金を集めるチャンスが広がる。

<7731>ニコン
一眼レフカメラの製造などで定評がある。欧州向け輸出にも取り組んでおり、日欧EPAで現地価格が下がれば、ニコン製品の販売を伸ばしやすくなる。今期の増収・増益予想の上振れ期待が高まれば幅広い投資家から資金を集められる。

<8020>兼松
商社ビジネスに取り組んでいる。大手総合商社と比べると規模が小さめであることから、日欧EPA調印で商社ビジネスの拡大期待が高まれば株価が反応しやすい。連続増配銘柄であり、さらなる株主還元の強化にも期待できる。

■まとめ

日本とEUがEPAの調印を実施したことから注目を集めるであろう日欧EPA関連銘柄。

日本経済は近年こそ観光産業の育成などを進めているものの、依然として輸出産業への依存度が高い。低金利を背景に景気は堅調だが、米中貿易摩擦のあおりを受ける形で日本の輸出企業も一定の打撃を受けている。

日欧EPAが発行されれば欧州向けの製品輸出を進めやすくなり、輸出銘柄が業績を維持・成長させやすくなる。

また、欧州からの輸入品価格も低下すれば、人件費高騰に苦しむ外食銘柄や、Amazonをはじめとするインターネット通販の台頭が懸念される小売り銘柄が原価を引き下げやすくなる。

業績の先行きが不安視されて割安放置されている銘柄も多いことから、人気が集まれば日欧EPA関連銘柄は株価の上昇余地が大きいと言える。

米中貿易摩擦の懸念などから売り込まれている銘柄の反発を狙ってみてもよいだろう。

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その他の細かな情報・展望は、ブログの方でも詳しく綴っているので、「株師孔明の株&仮想通貨ブログ」と検索し、目を通して頂ければ幸いである。

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執筆者名:株師孔明
ブログ名:株師孔明の株&仮想通貨ブログ
ツイッター:@kabusikoumei

《HT》

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