貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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7148 FPG

東証P
2,148円
前日比
-81
-3.63%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
12.2 4.14 4.10 9.76
時価総額 1,913億円
比較される銘柄
あかつき本社, 
小林洋行, 
岡三
決算発表予定日

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インテリックス Research Memo(2):アセットシェアリング事業の安定収益化に期待


■事業概要

(1)事業セグメント

インテリックス<8940>は中古マンションを戸別に仕入れ、リノベーション(再生)した後に再販するリノベーションマンション事業を収益柱としている。

事業セグメントは、中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業)とその他不動産事業とに区分されているが、売上高は全体の9割程度を中古マンション再生流通事業で占める構成となっている。

○中古マンション再生流通事業
中古マンション再生流通事業には、リノヴェックスマンション販売のほか、保有不動産の賃貸収入及びその他収入が含まれるが、その大半はリノヴェックスマンションの販売となる。

事業の流れとしては、不動産仲介会社から仕入れた物件に対し、子会社の(株)インテリックス空間設計で最適なリノベーションプランを作成し、内装工事を施したうえで不動産仲介会社を通じて販売する流れとなる。

同社では物件を仕入れてから販売までの事業期間を経営指標として重視しており、100~110日を目安に、これよりも期間が長引くようであれば販売価格の調整を行い、早期に売り切ることを基本方針としている。販売在庫の滞留期間が長期化すれば、収益性が低下するリスクも上昇するためだ。販売に関しては市場のトレンドを把握するため、一部の物件を子会社の(株)インテリックス住宅販売を通じて最終顧客に販売している。また、内装工事に関しては、現段階ではほぼ協力会社に外注している。

販売エリアは首都圏を中心に展開してきたが、2013年以降は地方主要都市(札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡)の開拓を積極的に進めている。首都圏での競合企業が増加してきたこと、地方ではリノベーションマンションを手掛ける企業がまだ少なく、シェア拡大の余地が大きいことが背景にある。地方エリアの販売件数シェアで見ると、2016年5月期第2四半期累計で29.1%まで上昇しており、中期的には50%程度まで引き上げていく方針となっている。

なお、2016年5月期第2四半期累計期間で同社が販売したリノヴェックスマンションの平均築年数は22.8年(前年同期比-1.3年)で、平均販売価格は23.6百万円(同2.5百万円増)となっている。また、売上総利益率は12~13%を適正水準として、事業運営を行っている。

○その他不動産事業
その他不動産事業には、新築マンションの分譲販売やオフィスビル、戸建・土地の仕入販売、賃貸不動産収入、その他収入(リノベーション内装請負事業、不動産仲介手数料収入)などが含まれる。また、2015年4月より事業を開始し、今後成長が見込まれるアセットシェアリング事業も同セグメントに含まれる。

アセットシェアリング事業とは、不動産特定共同事業法(通称:不特法)のうち「任意組合型」の活用による不動産小口化商品の販売事業のことを指す。新築・中古を問わず良質な不動産物件を、1口100万円単位(5口以上200口以下)に小口化して販売することで、多くの投資家層を取り込めることが特徴となる。出資者にとっては、不動産物件を共同所有することで空室・延滞リスクが分散でき、安定した収益が期待できるほか、資産評価の圧縮につながるため、贈与・相続税対策にもなる。

不動産物件の管理については、2015年4月に新しく設立した子会社(株)インテリックスプロパティで行う。グループ全体としては、小口化販売によるフロー収益に加えて、任意組合の理事長フィーやプロパティマネジメントによるストック収益が見込めることになる。なお、年間収入に関しては、理事長フィーが物件の賃貸収入(表面利回り4.5%)の7%、プロパティマネジメントフィーが5%で設定している。

なお、同事業では青山財産ネットワークス<8929>やFPG<7148>など先行する事業者があるが、同社は不動産業者として今まで構築してきたネットワークやノウハウなどを生かすことで競争力の高い商品を開発することが可能で、今後の成長余地も大きいと弊社ではみている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《YF》

 提供:フィスコ

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