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2016年06月10日17時10分

ヘリオステクノ Research Memo(3):紫外線(UV)ランプ分野に注力


■事業部門別動向の詳細

(1)ランプ事業

a)事業の概況
ランプ事業は、その内訳としてプロジェクター用ランプ、ハロゲンランプ、LEDランプ、露光装置用光源及び商品の5つのサブセグメントがある。

プロジェクター用ランプは、2000年代初頭の大型テレビブーム時に、主として米国で販売を伸ばした背面投射型プロジェクターの光源として利用される。背面投射型プロジェクターは大画面テレビの方式の1つとして一時代を築いたが、現在では液晶などに完全にシェアを奪われた状況だ。ここ数年は代替・更新需要での成長を見込んできたが、プロジェクター自体の寿命が近づいていることもあり、今後、代替需要があっても右肩下がりが続く可能性が高い。2017年3月期の予想を初めて前期比マイナスで予想したのにはそうした背景があるとみられる。

ハロゲンランプ、商品、LEDランプは、用途としては店舗などの照明用途が中心だ。光源の種類としては省エネ効果が期待されるLEDへと比重が移ってきている。ヘリオス テクノ ホールディング<6927>はLEDチップを外部から購入して照明用LEDランプを製造しているが、ラインナップは完成しており、同社の売上げに占めるLED製品の比率は今後も上昇を続けると弊社ではみている。

ランプ事業の中で最も成長が期待されるのがUV露光装置用光源だ。液晶パネルの重要パーツであるカラーフィルターの製造においてリソグラフィ技術が使用されるため、露光装置が使用される。露光装置の全体は専門メーカーが製造しているが、同社は露光装置メーカーに対して光源ユニット(Multi Lamp System=MLS)を納入している。このMLSはランプとランプを支える筐体の2つの部分に大きく分けられるが、ランプの売上高がランプ事業に計上される仕組みとなっている(筐体などランプ以外については検査装置事業に計上される)。MLSの需要動向は非常に強い状態が続いており、同社もそれを反映してMLS関連製品は大幅増収で計画している。この詳細は検査装置事業の項目で詳述する。

同社は今期以降、紫外線(UV)ランプ分野に集中していく方針を明らかにした。UVランプは現在でも露光装置用光源向けなどに製造しており、同社の得意な領域でもある。今後は、紫外線LED製品などの新製品の開発に取り組むほか、UV硬化樹脂などと組み合わせて新たな用途開発などにも注力し、自社のUVランプ技術を生かせる市場の拡大を図っていく計画だ。

b)業績動向
ランプ事業セグメントの2016年3月期は、5つのサブセグメントすべてが減収となり、事業セグメント全体の売上高は前期比6.9%減収の3,556百万円となった。営業利益は同じく29.0%減益の130百万円だった。

サブセグメント別要因については、プロジェクター用ランプは前述のとおりだ。ハロゲンランプはLED製品への代替で漸減傾向が継続している。成長が期待されるLEDランプは、ランプとしての販売は順調だったが、LED証明設置工事に遅れが出たことが減収につながった。露光装置用光源は前期の水準が高かったこともあり、横ばい圏での推移にとどまった。

2017年3月期について同社は、売上高を前期比4.8%増の3,728百万円と予想している。プロジェクター用ランプとハロゲンランプは減収トレンドが続くが、LED製品、露光装置用光源、商品が増収になると計画している。LED製品は前期の遅れた工事分が計上されてくるため伸び率が大きくなっている。また露光装置用光源ランプも、中国を中心に、露光装置への需要が強く、確定受注分の積み上がりがこの増収予想につながっているとみられる。

2009年の現体制になって以降でランプ事業の売上高のピークは、2011年3月期の6,043百万円だった。このときはプロジェクター用ランプとハロゲンランプの従来型製品が売上げを伸ばして貢献したが、この2つは退潮モードに入っている。今後過去のピークを更新するには前述した新たな製品、新たな用途開発が不可欠と考えられる。まずは紫外線LEDなどの新製品や有機EL関連など新分野への進出など、成長分野での同社の活動を見守りたい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

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