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6890フェローテク

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フェローテク Research Memo(4):事業内容(製品)は多岐にわたるが、主力は半導体等装置関連事業(2)


■フェローテックホールディングス<6890>の事業概要

3. 電子デバイス
このセグメントは、サーモモジュールと磁性流体・その他の2つのサブセグメントに分けられる。

(1) サーモモジュール(2018年3月期対総売上高比率12.8%)
サーモモジュールは、2種類の金属の接合部に電流を流すと、片方の金属からもう片方へ熱が移動するという効果を利用した板状の半導体冷熱素子(べルチェ素子)。小型・軽量でフロン要らずの特長があり、自動車の温調シートを始め、冷却チラー、光通信、バイオ、エアコン、ドライヤーなど様々な家電民製品にも採用されている。

業種別販売先シェア(2018年3月期)は、自動車29%、自動車その他1%、半導体14%、光学5%、バイオ14%、通信機器6%、理科学3%、民生10%、パワー基板12%、その他7%となっている。

(2) 磁性流体・その他(2018年3月期対総売上高比率1.2%)
磁性流体とは液体でありながら、外部磁場によって磁性を帯び、磁石に吸い寄せられる機能性素材。1960年代のNASAスペースプログラムで、無重力環境の燃料輸送等の目的で開発された。現在では、スピーカーやアクチュエーター、センサー、分別リサイクル用途の他、同社の主力製品の1つである真空シールにも利用されている。

その他の中には、パワー半導体基板などが含まれている。パワー半導体基板とは、サーモモジュール製造技術を応用した放熱用絶縁基板のことで、アルミナ、窒化アルミニウムセラミックスに銅回路板を共晶反応によって接合した放熱用絶縁基板のこと。同製品は、電車や電動車両、エアコン、サーバー等の小型化・省エネ化に寄与している。今後の需要増が期待される製品。

4. 太陽電池
このセグメントはさらに石英坩堝、太陽電池用シリコン、シリコン結晶製造装置、セル・その他の4つに分けられる。

(1) 石英坩堝(2018年3月期対総売上高比率2.0%)
同社の石英坩堝製品は、半導体製造工程に不可欠な石英製品と同等の高純度の原料を使用し、単結晶シリコンの原料を充填する容器として使用されている。半導体用、太陽電池用などの単結晶シリコンを製造するメーカーが主な顧客。今後の方針として、半導体顧客への比率を高める事で収益を確保していく。

(2) 太陽電池用シリコン(2018年3月期対総売上高比率14.4%)
原料のシリコンを高温で溶かし、その後徐々に冷やすことで結晶化されたインゴットを生成する。同社では原子配列が規則的で発電性能に優れた単結晶インゴットだけでなく、経済性、生産効率に優れる多結晶インゴットも自社生産設備で製造している。

これらのインゴットから固定砥粒ワイヤーソーで切り出し、薄くスライスした単結晶ウェーハも生産している。同社のウェーハはワイヤーの細線化に対応し、高変換モジュールに採用されている。

(3) シリコン結晶製造装置(2018年3月期対総売上高比率0.2%)
単結晶引上装置は、半導体工程で培った同社のコア技術を生かした単結晶シリコンインゴットの製造装置。原料のポリシリコンを真空電気炉内で溶かしたシリコン融液を引上げながらインゴット形状を作る。装置内には、真空シール、原料を高温で溶かすカーボンヒーターやその受け皿となる坩堝など、同社技術を生かした部品が多く使われている。

また同社は、高い生産性でインゴットを生成する多結晶製造装置も製造している。同社の製造装置は、多結晶材料やリサイクル材料の大量充填が可能で、多結晶インゴットの品質とその生産性に優れており、多結晶モジュールの高変換効率化に貢献している。

(4) セル・その他(2018年3月期対総売上高比率6.5%)
太陽電池用ウェーハに電気的な性質の異なる2種類の電極(p型、n型)の半導体を重ね合わせ電極を形成したものをセルと言う。同社では、単結晶・多結晶セルを生産し、太陽電池メーカーに販売している。

5. その他(2018年3月期対総売上高比率14.1%)
各種の受託作業や半導体製造装置用部品の洗浄作業などが含まれる。特に半導体製造装置用部品の洗浄は今後注力していく分野で、後述するように2019年3月期からはその他セグメントから分離され、半導体等装置関連セグメントに含まれる予定だ。

6. 特色、強み
(1) 無機系素材のパイオニア
同社は石英、シリコン、窒化ケイ素、シリコンカーバイド(SiC)など幅広い無機系素材の生成、加工などに長年携わってきた。そのため、同社内にはこれらの素材に関する多くのノウハウ(素材の性質、生成方法、加工方法等)が蓄積されており、これが同社の特色でもあり強みと言えるだろう。

(2) 製造装置も手掛ける
また同社は、単に素材だけでなく各種の製造装置も手掛けており、製造装置に関するノウハウも持っている。そのため顧客に対しては、素材、加工部品、最終製品、製造装置など様々な提案(ソリューションの提供)を行うことができる。

(3) ワンストップソリューションが可能
さらに同社の場合、半導体製造装置内の部品の洗浄(取り外し、洗浄、据付)や製造装置の組立等のサービス事業も展開しており、顧客にとっては素材の供給、部品加工、装置類の組立、部品洗浄などをワンストップで外注化(アウトソーシング)することが可能であり、これも同社の強みだろう。

(4) 大手顧客との信頼関係
前述のように同社の主要製品は、主に半導体製造装置向け及び半導体製造プロセスで使われるため、同社の主要顧客は世界でトップクラスの半導体製造装置メーカーが多い。ちなみに2018年3月期の売上高上位3社は、米国系製造装置メーカー2社、及び日本の製造装置メーカーとのこと。同社はこれらの大手半導体製造装置メーカーに長年にわたり製品や部品を供給しており、これら顧客との深い信頼関係も同社の財産であり強みと言えるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《TN》

 提供:フィスコ

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