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【北浜流一郎のズバリ株先見!】


「米株高が回復相場を後押し」

●先高期待が抱ける状況に

 日々、秋相場らしくなってきている。市場ではつい一週間前までは先行きに対して悲観論が多かったが、いまではそれは大分少なくなった。

 日経平均が日々水準を高め、すでに1万8300円台を回復しているからだ。9月29日の安値1万6901円から見ると1300円ほどの上昇であり、驚くほど戻ったわけではない。

 しかし、強力な下値支持線になるはずだった1万7000円を一時割りこんだことを考えれば、現在の水準は十分満足できるそれになるばかりか、先高期待も持てる状況が与えられたといえる。

 7月21日以降、下落基調を強め、8月24日には1万5370ドルまで突っ込んだNYダウが、このところ回復色を鮮明にし、すでに1万7000ドル台まで戻ったことがその背景にある。

 東京市場は中国経済の先行きと上海市場の日々の動向に過敏ともいえるほど強く反応するが、大事なのはやはり円の対ドルでの推移と米国株式市場動向だ。目下のところ前者は東京市場が希望する方向に動いているとはいえない。しかし、後者は明らかに歓迎すべき展開となっている。

●米経済成長の先には緩やかな円安

 理想的にはドルが買われて円が下落し、ダウやNASDAQも上昇。こうなってくれることが望ましいが、実際にはドルと米国株とは相反する動きになりやすい。株式市場が求めているのは金融緩和の継続であり、これはドル安要因だからだ。これがドル高、米国株式市場高。こうなってくれればいいのだが、なかなかそうはならない。

 しかし、最近ではドルもあまり下がらなくなっている。10月2日に発表された米国9月の雇用統計では非農業部門の雇用が14.2万人増であり、市場では失望の声が聞かれた。だが、私が注目したのは失業率。それは5.1%だった。

 米国の失業率はサブプライムローンバブル時に4.4%まで下落、バブルの崩壊で10.0%に上昇、それが現在は5.1%だ。これは経済が正常な成長を続けている証拠の一つと見てよく、ドルを支える土台になる。そして、その先にあるのは緩やかな円安と日経平均の続伸だ。

 以上を前提に注目銘柄を選ぶと、やはりTPPの大筋合意を受けて、まずは自動車部品関連株の中から豊田合 <7282> やアイシン <7259> 、大同メ <7245> などがある。最近では車載カメラの需要拡大が続いているクラリオン <6796> もそれに加えたい。

 自動車以外では、航空機関連株も魅力的だ。航空機のドアに強いナブテスコ <6268> 、厨房機器メーカーのジャムコ <7408> も要マークだ。新興市場銘柄ではメンタリティマネジメントで先行するARM <8769> [JQ]が高値圏ながらなお魅力的だ。

2015年10月9日 記

●北浜 流一郎(株式アドバイザー)
慶応大学商学部中退後、コピーライター、週刊誌記者、作家業を経て株式アドバイザーへ。マネー誌、証券紙などの株式欄を担当し、ラジオ番組でも活躍。

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