貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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6770 アルプスアルパイン

東証P
1,301.5円
前日比
+8.0
+0.62%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
0.70 2.31 5.38
時価総額 2,854億円
比較される銘柄
パナHD, 
村田製, 
TDK
決算発表予定日

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【村瀬智一が斬る!深層マーケット】重要イベントを通過、東証1部のテーマ性ある銘柄に注目!


「重要イベントを通過、東証1部のテーマ性ある銘柄に注目!」

●IPOラッシュ通過までセンチメントの弱い状況が継続

 今週の日経平均株価は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちのなかで週半ばまでは2万8500円を挟んで膠着が続いた。市場が注視していたFOMCでは、インフレ抑制を目的にテーパリング(量的緩和の縮小)の加速と、来年の利上げ回数を従来の1回から3回に増やすことが示された。これがほぼ想定内の結果と受け止められて、15日の米国市場は上昇。この流れを引き継いだ16日の日経平均株価は600円を超す上昇を演じ、節目の2万9000円を回復した。

 ただ、買い戻しの一巡に伴い、週末17日は利食いに押される格好となったものの、同日の米国市場は日本のメジャーSQに当たるクアドルプル・ウィッチング(株価指数先物、株価指数オプション、個別株先物、個別株オプション取引の清算日)を控えていることもあり、持ち高調整の売りが出やすく、当初から様子見ムードが強い需給状況でもあった。

 もっとも、FOMCなど重要な経済イベントに加えて、需給イベントであるクアドルプル・ウィッチングが通過することで、来週は手掛けやすくなりそうだ。海外勢はクリスマス休暇に入るため商いは細ることになるだろうが、11月の下旬の急落によってショートポジションが積み上がっていると考えられ、売り方にとってはポジションを軽くしておきたいところだろう。そのため、参加者が限られるなか、再び2万9000円を捉えてくる局面では、ショートカバーによるインパクトが大きくなると見ておきたい。

 また、来週はIPOラッシュを迎えるため、個人投資家はIPO銘柄に集中しやすい。IPOラッシュが通過するまでは低迷している銘柄などへの押し目狙いには向かいづらく、中小型株全体としてはセンチメントの弱い状況が継続しよう。そのため、物色の方向性としては、東証1部上場企業でテーマ性のある銘柄に注目したい。

●来週の活躍期待「注目5銘柄」

◆TOWA<6315>
樹脂封止装置が主力の半導体製造関連装置大手。新型コロナウイルス感染症の再拡大や部材不足による生産活動の停滞といった影響はあるものの、半導体製造装置市場では生産能力の増強や、中国の半導体内製化に向けた積極的な投資が継続している。11月8日の通期業績予想の上方修正を好感した買いにより、株価は11月17日には3740円まで上昇。その後は調整を見せていたものの、25日移動平均線が支持線として機能する形でリバウンドを見せつつある。一目均衡表では基準線、転換線を支持線に「雲」を上回っての推移が継続。目先は11月高値をターゲットとしつつも、高値更新となれば直近の調整分と同じ上昇幅で到達する4470円水準が意識されてくる。

◆アルプスアルパイン <6770>
電子部品大手。車載・家電向けなど高シェア。上期業績は車載向け製品でサプライチェーンの混乱や半導体不足による自動車の減産が大きく影響し売上は計画未達となったが、トヨタ自動車 <7203> が全工場で12月は通常稼働に戻るなど、自動車減産の影響は足元で改善傾向にあると考えられる。スマートフォンやモバイル機器、ゲーム機向け製品は好調を持続。株価は業績予想の下方修正などもあって調整基調が長期化しているが、12月2日につけた980円の安値をボトムにリバウンドを見せてきており、足元で上値抵抗線として意識される25日移動平均線を突破してきた。

◆SCSK <9719>
システム開発・運用が主力のITサービス大手。ビジネスブレイン太田昭和 <9658> と共同で中堅企業を対象とした経理・財務BPOサービスの提供を始めている。経費精算など経理業務のペーパーレス化といった新しい働き方による経理部門の負担が増加するなかDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援する。また、レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ合同会社と、 ゲノム解析ソリューションの提供で協業することも発表しており、バイオテクノロジー分野に欠かせないゲノム解析の高速化や生産性向上に向けた支援を行う。株価は11月から12月上旬までのボトム圏での調整を経て、足元でリバウンド基調を強めつつある。75日移動平均線の突破から9月高値を意識したトレンド形成に期待。

◆UTグループ <2146>
製造およびエンジニア領域を中心に無期雇用派遣を手掛ける。10月31日時点で、国内で就業する技術職社員数が3万人を突破している。中期経営計画の目標達成に向けた人員増強を積極的に行っていることで、22年3月期連結業績は16%営業減益を見込むものの、人材需要は引き続き堅調な推移が見込まれるため、来期以降の成長期待が高まろう。株価は11月19日につけた4600円をピークに調整を見せていたが、足元でリバウンドを強めつつあり、高値更新からの一段高に期待。

◆アルバック <6728>
真空技術に定評があり、半導体製造装置やFPD製造装置などを手掛ける。国内外の証券会社によるレーティングの格上げなどが相次ぎ、株価は16日に大幅反発し一気に年初来高値を更新した。緩やかに切り上がる75日線を支持線としたトレンドを形成するなか、足元では7000円水準が上値抵抗線として意識されていたこともあり、この水準を一気に上放れたことで需給状況も改善。トレンドとしては2017年11月に付けた上場来高値8930円がターゲットとして意識されてこよう。

2021年12月17日 記

株探ニュース

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