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6769 ザインエレクトロニクス

東証S
1,170円
前日比
+105
+9.86%
PTS
1,140円
23:59 04/24
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
16.7 1.35 1.28
時価総額 144億円
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決算発表予定日

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ザインエレクトロニクス Research Memo(3):韓国・中国向けの液晶テレビ半導体が伸び悩み、減収減益で着地


■決算概要

(1) 2015年12月期の業績動向

ザインエレクトロニクス<6769>の2015年12月期の連結業績は、売上高が前期比6.1%減の3,488百万円、営業利益が同16.1%減の312百万円、経常利益が同40.3%減の530百万円、当期純利益が同42.7%減の378百万円と減収減益決算となった。売上高は2期連続の減収、利益ベースでは4期ぶりの減益となった。第4四半期に入って、中国・韓国向けの液晶テレビ用半導体の売上げが急減したことが要因だ。ただ、11月に会社側が発表した業績修正値に対しては売上げ、利益とも上回って着地している。

売上総利益は前期比5.0%減と減益となったが、総利益率は66.3%と同0.8ポイント上昇した。総利益率の上昇要因は、産業機器の中でも利益率の高い事業を拡大できたことに加えて、低採算だったフルHDテレビ向けの販売が大きく減少したことが要因となっている。市場別の増減率を見ると産業機器向けが前期比9%増、モバイル向けが同28%増、車載向けが同3%増とそれぞれ増益となったのに対して、テレビを中心とした民生向けが同59%減と唯一減益となり、全体の足を引っ張る格好となった。中国・韓国テレビメーカー向けの売上げがフルHDテレビ向けを中心に大きく減少したことが主因だ。

産業機器向けについては、事務機器向けでノイズ耐性に優れた「V-by-OneRHS」の需要が堅調に推移したほか、セキュリティカメラ向けについてもフルHD機種の増加に伴い、「V-by-OneRHS」の売上げが拡大した。また、アミューズメント向けは下期に入って需要が減少したものの、通期では前期比で堅調に推移した。モバイル向けについては顧客である日系スマートフォンメーカーの出荷台数が増加したことに加えて、ISPを搭載する高解像度カメラモデルが国内外で増加したことが好調の要因となった。車載機器に関してはTier1メーカーに向けた拡販を強化し、車載ディスプレイ向けの採用がスタートしたほか、ドライブレコーダー向けの売上げも増加した。

地域別粗利益で見ると、日本、台湾、その他地域の利益が増益となる一方で、韓国、中国向けが大きく減少したことが減益要因となっている。

当期の研究開発費については、前期比6.3%減の1,168百万円となった。16ギガビット/秒の超高速インターフェース技術の開発や車載インフォテインメント等の表示制御用LSI技術、高解像度カメラソリューション技術の開発などをテーマに効率的な研究開発を実施した。

営業外収支が悪化しているが、これは2014年12月期が期末にかけて円安にシフトしたことで営業外で為替差益213百万円を計上したのに対して、2015年12月期は期末レートがほぼ前期末並みの水準にとどまり、為替差損8百万円を計上したことが主因となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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