貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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6758 ソニーグループ

東証P
12,530円
前日比
-230
-1.80%
PTS
12,650円
23:45 04/19
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
16.6 2.09 0.68 16.15
時価総額 156,452億円
比較される銘柄
パナHD, 
任天堂, 
シャープ
決算発表予定日

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【植木靖男の相場展望】 ─ チキンレースを勝ち抜け


「チキンレースを勝ち抜け」

●見極めたいタンカー攻撃のインパクト

 4月25日以降、二段構えで急落した日経平均株価は、6月4日に2万408円(終値ベース)で下げ止まった。これで昨年10月の一番天井、4月の二番天井という構成が成立したかに見える。その後、米利下げ観測、米国の対メキシコへの制裁関税の見送りといった好材料のもと、急反発に転じている。

 米利下げ観測は、久々のヒットとして多くのメディアが金融相場の再来とはやし立てている。果たしてそうか。ケチをつけるつもりはないが、業績相場のあとに来るのは、常識的には逆業績相場であって、一気にこれを飛び越えて金融相場とはいかがなものか。腑に落ちない話だ。

 ところで、6月11~12日と連続安した米国株価は、6月13日のホルムズ海峡でタンカーが襲われた事件で原油市況が高騰、エネルギー株が上昇して、危うく難を逃れた。この結果、戻り高値を終値ベースで更新して再び上昇軌道に戻ったことを印象づけた。

 では、日本株はどうか。このホルムズ海峡での事件は、米国株のようには無視することはできない。

 筆者は、このニュースを知ったとき、瞬間的に堺屋太一氏のベストセラー小説「油断!」が頭をよぎった。日本の石油輸入の80~90%は、この海峡を通過するという。

 つまり、油が断たれれば、日本経済は崩壊せざるを得ないのだ。

 だが、6月14日の株価は多少遠慮があったのかどうか定かではないが、とにもかくにも上昇して終わっている。こんな事件はもう二度と起こらないと市場はみているのか、もしくは、日本人が平和ボケになったのか……。いずれにしても、真相が待たれるところだ。

●“柱”が見えない戻り相場

 さて、日本株が米国株同様、再び上昇軌道に戻るかどうか。原油市況に異変がみられなければ、週明けにも上昇軌道入りは間違いなさそうだ。

 気になることといえば、株価が上昇してもいっこうに売買高が増えないことだ。これでは、4月の二番天井を上抜くことは容易ではないだろう。

 となると、今後はまさにチキンレースとならざるを得ない。あまり早く退出すると、得べかりし利益が取れない。かといって、あまり強気に出れば元も子もなくなる。厳しい競争が待っているとみられる。

 ところで、こうした戻り局面の物色は、柱が見えないのが定石のようなもの。個別で対処するしかなさそうだ。

 今回は、きわめてまとも(?)なところでソニー <6758> 、次世代通信規格「5G」で再び脚光を浴びるアンリツ <6754> 、ネット関連で二ケタ増収増益予想のバリューコマース <2491> などに注目したい。

2019年6月14日 記

株探ニュース

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