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6619 ダブル・スコープ

東証P
514円
前日比
+11
+2.19%
PTS
510円
23:43 04/24
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
56.5 0.53 3.03
時価総額 284億円
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EV車“本格シフト”と日本勢の行方-検証・下期注目業界(下) <GW特集>


リチウムイオン電池関連株に高まる期待、HV車には逆風―

 自動車業界の17年上期の話題は、米国のトランプ新大統領によるNAFTA(北米自由貿易協定)の見直しを含めた保護主義の行方に向かった。この動きは今後も要注目だが、下期は再度、自動車業界を取り巻く環境規制に関心が向かいそうだ。特に、18年から始まる米カリフォルニアの環境規制などを先取りする格好で、電気自動車(EV)などエコカーに焦点が当たる可能性が高く、株式市場でもEV関連株への物色人気が高まりそうだ。

●米テスラの時価総額急拡大が話題に

 今春、米国の電気自動車(EV)大手、テスラの時価総額がビッグスリーのフォードやゼネラル・モーターズ(GM)のそれを上回った。テスラの株価は過去1年間で40%強上昇、時価総額は約520億ドル(約5兆8000億円)に膨らんでおり、急成長するEVベンチャーのテスラと大手自動車メーカーの時価総額逆転は市場関係者を驚愕させた。

 テスラの1-3月期のEV出荷台数は前年同期比約70%増と急成長している。とりわけ、開発中の新型EV「モデル3」の7月の生産開始に向け市場の関心は高まるばかりだ。世界のEV市場の先頭を走るテスラだが、地球温暖化対策などの環境規制の強化も同社の成長を後押しする。

●18年を機に市場環境激変、ハイブリッド車には逆風も

 なかでも、米カリフォルニア州では18年から「排ガスゼロ(ZEV)規制」が強化される。同州の新規制はテスラに代表されるEV車の普及を促す一方、トヨタの「プリウス」のようなガソリンハイブリッド(HV)車はエコカー認定の対象から外れてしまうことが、市場の注目を集めている。

 同様に、中国も環境規制の強化に乗り出し、18年から米カリフォルニア州の規制を模した「新エネルギー車(NEV)規制」を適用する方針だ。中国は、国策として環境規制を強化しEV産業を育成することで、自動車市場での巻き返しを図る方針とみられている。

 こうしたなか、世界の自動車産業は18年を睨みながらのEVシフトが本格化するとみられている。トヨタ自動車 <7203> や日産自動車 <7201> 、ホンダ <7267> といった日本の大手自動車メーカーも、EVやプラグインハイブリッド車(PHV)重視の姿勢を鮮明にしている。EVやPHVでは、大手自動車メーカーに加えデンソー <6902> やアイシン精機 <7259> など大手自動車部品メーカーの動向から目が離せないだろう。

●パナソニック、ステラケミファ、WSCOPEなど注目

 さらにEVの基幹部品であるリチウムイオン電池関連銘柄への市場の関心が高まっている。リチウムイオン電池の部材で日本企業は世界的にも高いシェアを誇り、有力銘柄が多い。例えば、パナソニック <6752> はテスラと共同で、米ネバダ州に世界最大のリチウムイオン2次電池工場「ギガファクトリー」を1月に稼働させた。同工場で生産されるリチウムイオン電池はテスラの新型車「モデル3」に搭載される見込み。パナソニックの株価は、今夏にはテスラの新車販売の動向と連動する局面も予想される。同様に米テスラ向けには住友金属鉱山 <5713> が同電池の正極材、住友化学 <4005> が同セパレーターフィルムの納入で実績がある。

 また、ダブル・スコープ <6619> は同電池のセパレーターの開発・製造・販売を手掛けている。また、ステラケミファは同電池用の電解質である「六フッ化リン酸リチウム」を製品化したパイオニアとしても知られている。日立化成 <4217> は負極材では世界シェアトップを誇るほか、旭化成 <3407> もセパレーターで世界首位の実績を持つ。

 同じく正極材を製造販売するクレハ <4023> や自動車用リチウムイオン電池を製造するジーエス・ユアサ コーポレーション <6674> などにも注目したい。


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