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6383 ダイフク

東証P
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時価総額 12,022億円
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【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ “一挙三得”狙う、トランプ流「ニューディール」


「“一挙三得”狙う、トランプ流『ニューディール』」

●トランプ政策を楽観するマーケット

 トランプ旋風が吹きつのる。大統領に就任すれば、公約を実行に移すだろう。こうは思っていたものの、そのスピードは慎重を期してゆっくりであろう…。こんな予想はまったく外れ、TPP離脱宣言、NAFTA見直し、中国・日本・メキシコに対する貿易不均衡の是正要求、メキシコとの国境への壁建設を発令、そのほか細かいことも含めて公約実行に踏み出した。

 一つ一つこなしていくやり方ではない。一挙同時発進であり、それぞれに対してマスコミは非難轟々ながら、株式市場はまったく逆の反応を示している。

 NYダウは2万ドルの大台に乗り史上最高値の更新を続けているし、NASDAQ市場にしても同様だ。

 つまり、われわれが杞憂しているトランプ政権の今後に対して、米国市場は極めて楽観的としか言いようのない展開となっているのが実際だ。

 なぜ、これほど楽観的になれるのか。トランプ政権がやろうとしているのは、古くは大恐慌直後に危機の救済となったニューディール政策になる。

 何が“ニューディール”か。インフラ整備とメキシコとの国境に壁を建設する。これらがそれになる。

 一般的には3000キロを越える壁の建設は途方もないことであるとともに、その実行に踏み出すとは狂ったとしか考えられないほどだ。しかし、大規模な公共投資。こう考えると納得がいく。そして、不法移民を阻止できるなら一挙両得。いや、建設費を国境税の形でメキシコから徴収できるなら、一挙三得になる。

●成果主義に裏打ちされた公約実行

 トランプ大統領はビジネスが成功した人物でしかなく、たかが不動産屋。こう悪口を言う人が多いが、NYのど真ん中、マンハッタンに世界一有名な高層ビルをぶっ建てているのだ。しかも周辺地域を領有している。

 これは例えてみれば、三菱地所 <8802> が東京駅前周辺を制しているようなもの。決して軽んじてはなるまい。

 それにメキシコ国境沿いの壁にしても、すでにサンプルとなる壁がある。イスラエルがパレスチナとの境界に建設を続けている壁がそれだ。すでに430キロほど建設が終わっていて、なお伸びる予定だ。

 トランプ大統領は就任後最初に会談する世界の首脳に、イスラエルのネタニヤフ首相を選んだ。イスラエル支援の方針を示すとともに、壁の建設についても工法、費用などについて詳細な情報を得ると見てよい。

 要するにトランプ大統領は、実行と成果主義を信条とするビジネスマンであり、株式投資もこの点からこの大統領のやり方をしっかり見ていく必要がある。間違っても、顔が気に入らない、やり方が強引だ、喧嘩っ早過ぎる、大統領の品位に欠ける、などという理由からネガティブに見ないようにしたい。

 株式市場が続伸中であるのは、トランプ政権が成長力低下により閉塞感が漂い始めている米国経済にブレイクスルーをもたらしてくれるだろう。こんな期待があるからだ。

 東京市場はそれに「半信半疑」、いや、「一信九疑」でついて行っているところ。ここはそれに歩調を合わせるのが正解であり、特に米国のインフラ整備関連株に投資しておくことが成功確率を高める。

 具体的にはすでに紹介したことがあるが、日立建機 <6305> や竹内製作所 <6432> がある。前者は新値更新中、明らかに高値圏にあるものの、目先反落はあるのでそこで拾っておくのがお勧めだ。ミニショベルに強い竹内製作所は順調に上昇中だったが、最近某証券が投資判断を引き下げ、株価が急落した。こうした局面は買い場になることが多く、この株もそうなると見る。

 米国のインフラ整備では、建設関連機器ばかりが売れるわけではない。物流が盛んになるため、立体自動倉庫に強く、荷物の保管、管理システムで先行するダイフク <6383> もなお魅力的だ。

 トランプ大統領が公約したことは実行する人物であることが明らかになった以上、内外の自動車メーカーは米国内での製造に転じる。それによって恩恵を受けるのは設備投資関連の機械メーカー、工作機械用直動案内システムに強いTHK <6481> 、トヨタ系自動車部品大手のアイシン精機 <7259> であり、変減速機器や射出成形機に強い住友重機械工業 <6302> も動きはスローながら上昇トレンドが続く可能性が高い。

 新興銘柄にも目を向けておくと、バッグや財布販売が順調なスタジオアタオ <3550> [東証M]が魅力的だ。

2017年1月27日 記

株探ニュース

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